Here comes my love

Mr.Children配信限定シングル『here comes my love』：詳細解説

2018年1月19日、Mr.Childrenは7作目の配信限定シングル『here comes my love』をリリースしました。この楽曲は、フジテレビ系木曜劇場『隣の家族は青く見える』の主題歌として書き下ろされたもので、バンドにとって『himawari』以来約半年ぶり、配信限定シングルとしては『放たれる』以来約3年8ヶ月ぶりのリリースとなりました。

音楽性と制作背景

桜井和寿は本作を「ハードロック寄りのバラード」と表現しており、特に間奏のギターソロはクイーンを意識して制作されたとのことです。楽曲全体は、静謐なバラードからダイナミックなサウンドスケープへと変化する幅広い表現が特徴です。その制作は、アルバム『REFLECTION』以降に桜井和寿が書き溜めたデモをもとに進められ、長期に渡る制作期間を経て発表された第一弾作品という位置づけとなっています。楽曲の制作には、Mr.Childrenのメンバーに加え、多数のストリングス、ホーンセクション、キーボード奏者らが参加し、スケール感のあるサウンドを実現しています。

リリースとプロモーション

アートディレクションは大西正一が担当し、ジャケットには寒立馬が使用されています。この寒立馬は、後に公開されるミュージック・ショートフィルムにも登場し、楽曲の世界観を象徴する重要な存在となっています。

批評

ロッキング・オンの高橋智樹は、本作を「BPM=70ほどのゆったりとしたリズム感の中で、聴く者の孤独に寄り添う密接な距離感から、ギターのドライブ感が轟くスタジアム級のサウンドスケープまで、Mr.Childrenの音風景のすべてを体現してみせたような、切実なエモーションあふれる名曲」と評しています。楽曲が持つ静と動の振り幅の大きさ、そして、そこに込められた桜井和寿の強い意志や感情が、高い評価へと繋がりました。

チャート成績

『here comes my love』はリリース初週で約7.2万ダウンロードを記録し、オリコン週間デジタルシングルチャート、Billboard JAPAN週間ダウンロードソングチャートの両方で初登場1位を獲得しました。さらに、2週連続、3週連続でも1位を獲得するなど、大きなヒットとなりました。年間チャートでもオリコン、Billboard JAPANともにトップ10入りを果たし、その人気を証明しています。

ミュージック・ショートフィルム

楽曲の世界観をより深く伝えるため、ミュージック・ショートフィルムが制作されました。監督は林響太朗、脚本は唐津宏治が担当し、複数の俳優が出演。歳を重ねても一人の女性を想い続ける男性の物語が描かれており、トイズファクトリーの特設サイトではシナリオも公開されています。ジャケットにも使用された寒立馬は、このショートフィルムでも重要な役割を果たしており、「なにかをずっと待っている人」というイメージを視覚的に表現しています。

ライブ初披露

『here comes my love』は、2018年3月18日、さいたまスーパーアリーナで開催された『エレファントカシマシ 30th ANNIVERSARY TOUR "THE FIGHTING MAN" SPECIAL ド・ド・ドーンと集結!! 〜夢の競演〜』でライブ初披露されました。

収録アルバム

『here comes my love』は、アルバム『重力と呼吸』と『Mr.Children 2015-2021 & NOW』に収録されています。

まとめ

『here comes my love』は、Mr.Childrenの音楽性と、桜井和寿のソングライティング能力の高さを示す、代表的な楽曲の一つと言えるでしょう。ドラマ主題歌としての起用、高いチャート成績、そして印象的なミュージック・ショートフィルムと、様々な側面から大きな成功を収めた作品です。 楽曲の持つ普遍的なテーマと、Mr.Children特有の繊細で力強いサウンドは、多くのリスナーの心に響き、長く愛される名曲となるでしょう。

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