Home (ゆずのアルバム)

ゆずの軌跡をたどる、初期代表曲満載のベストアルバム『Home [1997-2000]』

2000年、国民的アーティストへと成長を遂げる前のゆずが、その初期の輝かしい軌跡を凝縮した初のベストアルバム『Home [1997-2000]』をリリースしました。メジャーデビューから3rdアルバム『トビラ』までに発表された楽曲の中から厳選された珠玉の16曲が収録されており、彼らの音楽遍歴を辿る上で欠かせない一枚となっています。

このアルバムは、2005年までを網羅したベストアルバム『Going [2001-2005]』と同時発売という、ゆずのキャリアにおける重要な転換期を象徴する作品です。当時、多くのファンを魅了した数々の名曲が、この2枚のアルバムに集約されていると言えるでしょう。

収録曲は、基本的に発表順に並べられていますが、「嗚呼、青春の日々」と「飛べない鳥」の2曲は、アルバム独自の構成で配置されています。これは、単なる楽曲の並べ替えではなく、アルバム全体の世界観を構築するための、制作陣の意図的な演出であると考えられます。

アルバムに収録されている楽曲は、インディーズ時代からの楽曲「地下街」から始まり、メジャーデビュー後の代表曲である「夏色」「少年」「からっぽ」「いつか」「友達の唄」など、彼らの代表作が勢揃いしています。さらに、「雨と泪」「月曜日の週末」「始まりの場所」といった、アルバム『ゆず一家』や『ゆずえん』からの楽曲も収録され、初期ゆずの多様な魅力が凝縮された内容となっています。

特に注目すべきは、シングルバージョンとは異なるアレンジで収録されている「からっぽ」でしょう。このアルバムでしか聴くことができない、特別なバージョンとなっている点が、多くのファンを惹きつけています。

また、このアルバムのジャケットイラストは、現代美術家の村上隆氏が担当しており、その独創的なアートワークも大きな話題となりました。鮮やかで印象的なイラストは、アルバム全体の雰囲気をさらに高めています。

『Home [1997-2000]』発売後には、ゆずの出身地である横浜の日産スタジアムで、このアルバムを題材にした大規模ライブ「Go Home」が開催されました。このライブは、彼らが地元横浜で、これまでの歩みとこれからの展望をファンと共に分かち合った、忘れられないイベントとなりました。

『Home [1997-2000]』は、単なるベストアルバムではなく、ゆずの初期における音楽性、そして彼らの成長と軌跡を凝縮した、まさに「ホーム」と言える作品です。聴く者の心に深く響く、名曲の数々を堪能できる、必聴の一枚と言えるでしょう。

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