I LOVE YOU,OK (アルバム)

『I LOVE YOU,OK』（アイ・ラヴ・ユー・オーケー）は、1975年9月21日にリリースされた矢沢永吉の記念すべきファースト・スタジオ・アルバムです。このアルバムは、伝説的なロックバンド、キャロルの解散後、矢沢がソロアーティストとしての新たなスタートを切る重要な作品となりました。

アルバム制作の背景

キャロル解散直後の1975年5月、矢沢永吉は音楽活動の拠点をアメリカ・ロサンゼルスに移し、このアルバムのレコーディングを行いました。この海外でのレコーディングは、矢沢の音楽キャリアにおける新たな挑戦であり、彼の国際的な音楽観を形成する上で重要な経験となりました。アルバムのプロデューサーには、映画『ゴッドファーザー』および『ゴッドファーザー PART II』のサウンドトラックを手掛けたトム・マックが起用され、その音楽的な才能がアルバム全体に深みを与えています。特筆すべき点として、このアルバムの制作において、矢沢自身はプロデュースには関与していません。

ジャケット写真

アルバムのジャケット写真は、当時の渋谷センター街、正確には井ノ頭通りに位置するゲームセンター「ゲームファンタジア」（現在のアドアーズ）前で撮影されました。この場所は、当時の若者文化の象徴であり、矢沢のロックンロールなイメージと見事に合致しています。写真に登場する車は、当時の矢沢の愛車であったリンカーン・コンチネンタルで、彼のスタイルと個性を際立たせています。

ロゴの導入

本作と同時発売されたシングル『アイ・ラヴ・ユー、OK』から、矢沢永吉の象徴的なロゴが初めて使用され始めました。このロゴは、彼の音楽活動において重要な視覚的アイコンとなり、その後のキャリアを通じて広く認知されています。

収録曲について

アルバムはLPとCDの両形態でリリースされ、ロックンロールを基調とした楽曲が収録されています。キャロル時代とは異なる、より洗練されたサウンドと矢沢自身の歌唱スタイルが特徴です。

このアルバムは、矢沢永吉のソロキャリアの始まりを告げるだけでなく、日本のロック音楽シーンにおいても重要な位置を占める作品です。彼の音楽に対する情熱と、常に新しい挑戦を続ける姿勢が、このアルバムには凝縮されています。リリースから数十年を経た今も、多くのファンに愛され続けている名盤です。

もう一度検索