アイ・ラヴ・ユー、OK

アイ・ラヴ・ユー、OK

「アイ・ラヴ・ユー、OK」（I LOVE YOU,OK）は、矢沢永吉が1975年9月21日にリリースしたソロデビューシングルです。この楽曲は、矢沢が18歳の時に作曲し、上京前から大切に温めていたもので、当初は英語詞が付けられていました。その英語詞の一部は、ライブアルバム『スーパーライブ 日本武道館』で聴くことができます。

制作とリリース

デビュー前、バンド活動をしながらメンバーを探していた時期に、矢沢はこの曲を見込みのある人に聴かせ、将来の夢を語っていたといいます。キャロル結成前には、東芝EMIにデモテープを持ち込みましたが、フォーク全盛の時代だったため受け入れられず、デビューには至りませんでした。キャロル解散後、満を持してこの曲でソロデビューを果たしました。

しかし、叙情的なバラードであるこの曲は、キャロル時代の路線を期待していたファンには受け入れられず、当時の評価は低いものでした。B面の「セクシー・キャット」の方が、キャロル時代に近い楽曲だったため、ラジオのリクエストは多かったそうです。

それでも矢沢は、1976年の日比谷公演、1977年の日本武道館公演、1978年の後楽園球場公演と、この曲を歌い続けました。当時発表した著書『成りあがり』では、「50歳になっても5万人くらいのコンサートをやる。その時、自分は何を歌うだろうか」という問いに対し、この曲の名前を挙げていました。

50歳を迎えた1999年9月15日には、横浜国際総合競技場（現・日産スタジアム）で7万人の観衆を前に、バースデーライブ『TONIGHT THE NIGHT!〜ありがとうが爆発する夜〜』を開催。この曲を歌唱中、2番の歌詞「長くつらい道も…」の部分で感極まり、絶句してしまいます。この模様は、同名のDVDで視聴可能です。

その後の展開

1990年には、シングル「PURE GOLD」のカップリングとして、ロサンゼルスでレコーディングされた「I LOVE YOU,OK -1990 version-」が収録され、AXIAビデオのイメージソングにも起用されました。

収録曲

1. アイ・ラヴ・ユー、OK
2. セクシー・キャット

作詞：相沢行夫
作曲：矢沢永吉
編曲：マイク・メルボーン

収録作品

この楽曲は、以下のアルバムや映像作品に収録されています。

アルバム

I LOVE YOU,OK（1975年9月21日）
スーパーライブ 日本武道館（1977年11月21日） ※ライブ音源
LIVE 後楽園スタジアム（1978年12月5日） ※ライブ音源
The Rock 6.2.1980 NIPPON BUDOKAN LIVE（1980年11月28日） ※ライブ音源
矢沢永吉全集（1985年11月21日） ※『LIVE 後楽園スタジアム』と同内容
THE ORIGINAL（1990年10月31日） ※「I LOVE YOU,OK -1990 version-」収録
E.Y 70'S（1997年10月1日）
LIVE DECADE 1990〜1999（2000年3月29日） ※ライブ音源
ALL TIME BEST ALBUM（2013年5月15日）

ビデオ・DVD・Blu-ray

矢沢永吉ヒストリー（1984年）
Rock'n'Roll Army '90 BUDOKAN（1991年）
1991 Big Beat BUDOKAN（1992年）
EIKICHI YAZAWA VIDEO CLIPS（1993年） ※「I LOVE YOU,OK -1990 version-」ミュージック・ビデオ収録
The name is YAZAWA Concert Tour 1994（1995年）
WILD HEART EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 1996（1998年）
SUBWAY EXPRESS LIVE IN BUDOKAN（1999年）
TONIGHT THE NIGHT!〜ありがとうが爆発する夜〜（2000年）
THE FILMS VIDEO CLIPS 1982-2001（2001年） ※「I LOVE YOU,OK -1990 version-」ミュージック・ビデオ収録
THE STAR IN HIBIYA（2001年）
ONE MAN in BUDOKAN EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2002（2003年）
Rock Opera EIKICHI YAZAWA（2004年）
FIFTY FIVE WAY in BUDOKAN（2005年）
Rock Opera2（2007年）
THE REAL（2008年）
STAY ROCK EIKICHI YAZAWA 69TH ANNIVERSARY TOUR 2018（2018年）

カバー

この曲は、ロバータ・フラックやギターウルフなど、多くのアーティストによってカバーされています。特に、ギターウルフによるカバーは、爆音サウンドで知られる彼らによるアコースティックな弾き語りという異色のスタイルで話題となりました。

また、映画『モヒカン故郷に帰る』では、ブラスバンドによって演奏される場面があります。この演奏シーンには、吹奏楽部コーチ役の柄本明さんや、主人公役の松田龍平さんのほか、地元の吹奏楽部員も参加しました。

Mi-Ke - アルバム「朝まで踊ろう 悲しきテディ・ボーイ」（1992年）

外部リンク

* YAZAWA'S DOOR公式サイト

もう一度検索