I'm not

工藤静香の13枚目のスタジオアルバム『I'm not』は、1998年4月29日にポニーキャニオンよりリリースされました。

本作は、1994年のシングル「Blue Rose」以降、工藤静香自身がセルフプロデュースを手掛けていましたが、シャ乱Qのはたけをプロデューサーに迎えた作品です。全10曲の作曲・編曲をはたけが担当し、彼の独特な音楽性がアルバム全体を彩っています。

レコーディングには、はたけの他に、ベースに鮫島秀樹、ドラムに樋口宗孝、キーボードに厚見玲衣といった、錚々たるロックミュージシャンが参加しており、楽曲に厚みと深みを与えています。特に、樋口宗孝のパワフルなドラムサウンドは、アルバム全体に力強い推進力をもたらしています。

29枚目のシングル「Blue Velvet」（1997年5月28日発売）のリリース当時、工藤静香は、はたけに楽曲を依頼した理由について「彼の作る、クセのあるメロディーラインが大好き」と語っていました。その言葉通り、本作には、はたけならではの個性的なメロディーが随所に散りばめられており、聴く者を飽きさせません。

収録曲の中でも異彩を放つのが「doggie」です。この楽曲は、犬の目線で歌詞が描かれており、ユニークな視点と表現が印象的です。ペットへの愛情とユーモアが感じられる歌詞は、多くのリスナーの共感を呼びました。

アルバム『I'm not』のリリース後、工藤静香は全国ツアー『工藤静香 I'm not Concert Tour 1998』を開催し、全国9ヶ所を巡りました。ライブでは、アルバム収録曲を中心に、過去のヒット曲も披露され、多くのファンを魅了しました。

アルバムの特設ページがポニーキャニオンの公式サイトに設けられています。

『I'm not』は、工藤静香の音楽キャリアの中でも、新たな一面を垣間見ることができる作品として、高く評価されています。はたけのプロデュースワークと、豪華ミュージシャンの演奏が融合し、聴き応えのあるアルバムに仕上がっています。

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