I.N.A
I.N.A（いな）は、1964年12月12日生まれの日本の音楽プロデューサー、作曲家、編曲家、演奏者、マニピュレーター、レコーディング・エンジニア、DJとして幅広く活躍する人物です。本名は稲田和彦（いなだ かずひこ）といいます。
1980年代後半にシンセサイザープログラマー（マニピュレーター）としてプロデビューを果たしました。その後、ジャンルにとらわれない多様なスタジオワークを経験し、1991年にはX JAPANの「Violence In Jealousy tour」にマニピュレーターとして参加しました。X JAPANでは、マニピュレーター、レコーディング・エンジニアとして活動する傍ら、ギタリストhideのソロ活動を支える「hide with Spread Beaver」の一員としても活躍しました。さらに、hideの全楽曲の共同プロデューサーとしても深く関わり、hideのライブではパーカッションとマニピュレーターを担当しました。hideの死後には、HEATH、PATAと共にDope HEADzを結成するなど、幅広い音楽活動を展開しています。近年では、音楽プロデュースをメインに、編曲、リミックス、DJなど多岐にわたる活動を行っています。
I.N.Aは1991年からX JAPANと活動を共にし、再結成後もマニピュレーターとして参加しています。特にhideとは音楽に対する考え方や感性が非常に近く、日本の音楽業界に対する認識も共有していたため、hideの音楽制作において深い信頼関係を築きました。元々、Xのレコーディングに参加していたシンセサイザープログラマーでしたが、hideがソロ活動を始めた際に、プログラミングだけでなく、アレンジなどにも全面的に関わるようになりました。ライブでは、本来は「裏方」であるマニピュレーターの立場を超え、hideによって舞台に引っ張り出されることもありました。
単なる制作スタッフやメンバーという存在ではなく、hideにとって欠かせない存在であったと言えます。hideが自宅でデモテープを制作する際には、常にI.N.Aと共に作業を行っていました。hideの音楽家としての側面は、hide本人とI.N.Aの二人によってプロデュースされていたという認識も存在します。
2014年には、I.N.Aのプロデュースにより、ヤマハが新開発したVOCALOID技術を用いてhideの新曲『子 ギャル』が制作されました。故人の歌声を合成音声で再現するという画期的な試みで大きな話題となりました。また、2022年公開の映画『TELL ME 〜hideと見た景色〜』では、I.N.Aの役を塚本高史が演じ、I.N.A自身も原案協力や楽曲監修として映画制作に深く関わりました。
I.N.Aは、以下のユニットやバンドに参加し、その才能を発揮してきました。
hide with Spread Beaver（共同プロデュース、プログラミングなど）
zilch（プログラミングなど）
Dope HEADz（共同プロデュース、作詞作曲、編曲、プログラミングなど）
SONIC STORAGE（共同プロデュース、プログラミングなど）
I.N.Aは、数多くのアーティストのプロデュース、楽曲提供、アレンジ、リミックスを手がけています。以下はその一部です。
1994年：hide 『HIDE YOUR FACE』 （全収録曲共同プロデュース・プログラミング）
1996年：hide 『PSYENCE』 （全収録曲共同プロデュース・プログラミング）
1998年：hide 『Ja,Zoo』 （全収録曲共同プロデュース・プログラミング）
2000年：hide TRIBUTE『hide TRIBUTE SPIRITS』（「CELEBRATION」共同プロデュース・プログラミング他）
2001年：DopeHEADz『PRIMITIVE IMPULSE』（全収録曲共同プロデュース・プログラミング他）
2002年：DopeHEADz『PLANET OF THE Dope 』（全収録曲共同プロデュース・プログラミング他）
2003年：相川七瀬 『Shock of Love』 （サウンドプロデュース・編曲・プログラミング）
2006年：cherry filter 『PEACE N' ROCK N' ROLL』 （「Revolution A.D」「PEACE N' ROCK N' ROLL」「Madonna of the WAR」プロデュース・編曲・プログラミング）、RIZE『ピンク スパイダー』『KAMI/heiwa』『ALTERNA』（全収録曲プロデュース・プログラミング）、cherry filter 『REWIND』 （「Wadatsumi no Ki」プロデュース・編曲・プログラミング）
2007年：ONE OK ROCK『エトセトラ』『ゼイタクビョウ』、DuelJewel 『BULLET』
2013年：hide TRIBUTE V -PSYBORG ROCK SPIRITS-、hide TRIBUTE VII -ROCK SPIRITS-
2014年：hide 『子 ギャル』
2015年：hide 『子 ギャルハイレゾ版』、hide 50th anniversary FILM 「JUNK STORY」、hide crystal project presents「RADIOSITY」
2017年：JUON『THIS IS THE START』『T.N.C』
2018年：JUON 『We Gotta Go』、hide TRIBUTE IMPULSE 『HURRY GO ROUND (hide vocal Take2)』
2024年：hide永久保存版BOXセット「REPSYCLE ~hide 60th Anniversary Special Box~」
1998年：内田有紀 『ハートブレイク スナイパー』
2006年：AcQuA-E.P. 『Didn’t See Us Coming』
2009年：THE REBOOT 『協定世界時』
2011年：Fan+コンテンツ、3Dオーディオドラマ『歴メン 土方歳三』
2012年：misc『QUEEN BEE』『You are my HERO』
2017年：ローファーズハイ!!!!
2004年：ソ・テジ 『Issue』
2006年：T.M.Revolution 『UNDER:COVER』
2008年：RIZE 『K.O.』
2011年：hide ROCKミュージカル『ピンクスパイダー』
2012年：アリス十番、スチームガールズ、Dragon Ash
2013年：T.M.Revolution 『UNDER:COVER 2』、hide TRIBUTE VII -ROCK SPIRITS-、defspiral
2022年：それいけ!アンパンマン レッツ!ダンス・ダンス・ダンスCD
1993年：X JAPAN 『ART OF LIFE』、ISSAY 『FLOWERS』
1996年：X JAPAN 『Forever Love』『DAHLIA』
1998年：X JAPAN 『THE LAST SONG』、zilch 『3・2・1』
1999年：D.I.E. 『PROGRESSIVE』
2010年：VIVID 『PRECIOUS』、vistlip 『Hameln』
2013年：hide 「hide ALIVE THE MOVIE」
2018年：『君のいない世界 〜hideと過ごした2486日間の軌跡〜』I.N.A. (hide with Spread Beaver)著
2020年：『音楽を操る マニピュレーターの世界 ~時代とともに進化し続ける音のプロフェッショナルたち』INA 企画・監修
2024年：『改訂版・君のいない世界 〜hideと過ごした2486日間の軌跡〜』I.N.A. (hide with Spread Beaver)著
INAのホームページ（本館）
INA OFFICIAL BLOG ☆ 電脳音楽塾
I.N.A (@area014) - X（旧Twitter） - X（旧Twitter）)
* PiNX RECORDS inc.
プロとしてのキャリア
1980年代後半にシンセサイザープログラマー（マニピュレーター）としてプロデビューを果たしました。その後、ジャンルにとらわれない多様なスタジオワークを経験し、1991年にはX JAPANの「Violence In Jealousy tour」にマニピュレーターとして参加しました。X JAPANでは、マニピュレーター、レコーディング・エンジニアとして活動する傍ら、ギタリストhideのソロ活動を支える「hide with Spread Beaver」の一員としても活躍しました。さらに、hideの全楽曲の共同プロデューサーとしても深く関わり、hideのライブではパーカッションとマニピュレーターを担当しました。hideの死後には、HEATH、PATAと共にDope HEADzを結成するなど、幅広い音楽活動を展開しています。近年では、音楽プロデュースをメインに、編曲、リミックス、DJなど多岐にわたる活動を行っています。
X JAPAN、HIDEとの密接な関係
I.N.Aは1991年からX JAPANと活動を共にし、再結成後もマニピュレーターとして参加しています。特にhideとは音楽に対する考え方や感性が非常に近く、日本の音楽業界に対する認識も共有していたため、hideの音楽制作において深い信頼関係を築きました。元々、Xのレコーディングに参加していたシンセサイザープログラマーでしたが、hideがソロ活動を始めた際に、プログラミングだけでなく、アレンジなどにも全面的に関わるようになりました。ライブでは、本来は「裏方」であるマニピュレーターの立場を超え、hideによって舞台に引っ張り出されることもありました。
単なる制作スタッフやメンバーという存在ではなく、hideにとって欠かせない存在であったと言えます。hideが自宅でデモテープを制作する際には、常にI.N.Aと共に作業を行っていました。hideの音楽家としての側面は、hide本人とI.N.Aの二人によってプロデュースされていたという認識も存在します。
2014年には、I.N.Aのプロデュースにより、ヤマハが新開発したVOCALOID技術を用いてhideの新曲『子 ギャル』が制作されました。故人の歌声を合成音声で再現するという画期的な試みで大きな話題となりました。また、2022年公開の映画『TELL ME 〜hideと見た景色〜』では、I.N.Aの役を塚本高史が演じ、I.N.A自身も原案協力や楽曲監修として映画制作に深く関わりました。
様々なユニット、バンドへの参加
I.N.Aは、以下のユニットやバンドに参加し、その才能を発揮してきました。
hide with Spread Beaver（共同プロデュース、プログラミングなど）
zilch（プログラミングなど）
Dope HEADz（共同プロデュース、作詞作曲、編曲、プログラミングなど）
SONIC STORAGE（共同プロデュース、プログラミングなど）
ディスコグラフィー
I.N.Aは、数多くのアーティストのプロデュース、楽曲提供、アレンジ、リミックスを手がけています。以下はその一部です。
プロデュース
1994年：hide 『HIDE YOUR FACE』 （全収録曲共同プロデュース・プログラミング）
1996年：hide 『PSYENCE』 （全収録曲共同プロデュース・プログラミング）
1998年：hide 『Ja,Zoo』 （全収録曲共同プロデュース・プログラミング）
2000年：hide TRIBUTE『hide TRIBUTE SPIRITS』（「CELEBRATION」共同プロデュース・プログラミング他）
2001年：DopeHEADz『PRIMITIVE IMPULSE』（全収録曲共同プロデュース・プログラミング他）
2002年：DopeHEADz『PLANET OF THE Dope 』（全収録曲共同プロデュース・プログラミング他）
2003年：相川七瀬 『Shock of Love』 （サウンドプロデュース・編曲・プログラミング）
2006年：cherry filter 『PEACE N' ROCK N' ROLL』 （「Revolution A.D」「PEACE N' ROCK N' ROLL」「Madonna of the WAR」プロデュース・編曲・プログラミング）、RIZE『ピンク スパイダー』『KAMI/heiwa』『ALTERNA』（全収録曲プロデュース・プログラミング）、cherry filter 『REWIND』 （「Wadatsumi no Ki」プロデュース・編曲・プログラミング）
2007年：ONE OK ROCK『エトセトラ』『ゼイタクビョウ』、DuelJewel 『BULLET』
2013年：hide TRIBUTE V -PSYBORG ROCK SPIRITS-、hide TRIBUTE VII -ROCK SPIRITS-
2014年：hide 『子 ギャル』
2015年：hide 『子 ギャルハイレゾ版』、hide 50th anniversary FILM 「JUNK STORY」、hide crystal project presents「RADIOSITY」
2017年：JUON『THIS IS THE START』『T.N.C』
2018年：JUON 『We Gotta Go』、hide TRIBUTE IMPULSE 『HURRY GO ROUND (hide vocal Take2)』
2024年：hide永久保存版BOXセット「REPSYCLE ~hide 60th Anniversary Special Box~」
楽曲提供
1998年：内田有紀 『ハートブレイク スナイパー』
2006年：AcQuA-E.P. 『Didn’t See Us Coming』
2009年：THE REBOOT 『協定世界時』
2011年：Fan+コンテンツ、3Dオーディオドラマ『歴メン 土方歳三』
2012年：misc『QUEEN BEE』『You are my HERO』
2017年：ローファーズハイ!!!!
アレンジ、リミックス
2004年：ソ・テジ 『Issue』
2006年：T.M.Revolution 『UNDER:COVER』
2008年：RIZE 『K.O.』
2011年：hide ROCKミュージカル『ピンクスパイダー』
2012年：アリス十番、スチームガールズ、Dragon Ash
2013年：T.M.Revolution 『UNDER:COVER 2』、hide TRIBUTE VII -ROCK SPIRITS-、defspiral
2022年：それいけ!アンパンマン レッツ!ダンス・ダンス・ダンスCD
レコーディング参加
1993年：X JAPAN 『ART OF LIFE』、ISSAY 『FLOWERS』
1996年：X JAPAN 『Forever Love』『DAHLIA』
1998年：X JAPAN 『THE LAST SONG』、zilch 『3・2・1』
1999年：D.I.E. 『PROGRESSIVE』
2010年：VIVID 『PRECIOUS』、vistlip 『Hameln』
2013年：hide 「hide ALIVE THE MOVIE」
著書
2018年：『君のいない世界 〜hideと過ごした2486日間の軌跡〜』I.N.A. (hide with Spread Beaver)著
2020年：『音楽を操る マニピュレーターの世界 ~時代とともに進化し続ける音のプロフェッショナルたち』INA 企画・監修
2024年：『改訂版・君のいない世界 〜hideと過ごした2486日間の軌跡〜』I.N.A. (hide with Spread Beaver)著
外部リンク
INAのホームページ（本館）
INA OFFICIAL BLOG ☆ 電脳音楽塾
I.N.A (@area014) - X（旧Twitter） - X（旧Twitter）)
* PiNX RECORDS inc.
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。