IATきらめきワイド

IATきらめきワイドとは

『IATきらめきワイド』（アイエイティーきらめきワイド）は、1996年9月24日のサービス放送開始から1997年3月28日まで、岩手朝日テレビ（IAT）で平日夕方に生放送されていたローカルワイド番組です。

番組の背景と内容

岩手朝日テレビの開局日である1996年10月1日に先駆け、IATのサービス放送が始まった1996年9月24日に放送を開始しました。当時の県内他局の夕方報道番組がニュース報道を中心としていたのに対し、『IATきらめきワイド』では独自色を出すことを目指しました。

番組後半には「新聞紹介コーナー」というユニークな企画が設けられていました。このコーナーでは、当時発行されていた岩手日報の夕刊に加え、岩手県内では通常入手できない朝日新聞の夕刊を取り寄せて紹介するなど、地域に根ざしつつも広範な情報を提供する工夫が凝らされていました。朝日新聞夕刊の紹介にあたっては、ファクシミリを活用していたことからも、当時の制作体制における努力がうかがえます。

また、サービス放送開始日に行われた第1回放送では、メインキャスターが東京・テレビ朝日のアーク放送センターへ赴き、当時看板ニュース番組『ニュースステーション』のメインキャスターであった久米宏氏にインタビューするという企画も実施されました。これは、開局間もない放送局として注目を集めようとする意欲的な試みであったと言えます。

放送形態と影響

番組は平日17時30分から19時00分までの放送枠でしたが、このうち17時58分からはテレビ朝日制作の全国ニュース番組『ステーションEYE ANN』をフルネットで内包していました。

特筆すべきは、『ステーションEYE』の中に含まれる関東ローカルの時間帯（関東地方のニュースや天気予報など）もそのまま放送されていた点です。このため、純粋な『IATきらめきワイド』としての岩手県向けローカルパートは、実質的には17時30分から17時58分までの28分間でした。しかし、番組の終わりには『ステーションEYE』のエンディングクレジットを『IATきらめきワイド』独自のものに差し替えることで、形式上は19時までの一連のコンプレックス番組として構成されていました。

このような編成の影響で、本来であればテレビ朝日と同時ネットされるべき一部の番組（例として、後に放送時間変更により解消されたスーパー戦隊シリーズなど）が、IATでは遅れて放送されるという状況が発生しました。

番組の終焉と後継

約半年間の放送期間を経て、『IATきらめきワイド』は1997年3月28日にその歴史に幕を下ろしました。そして、その直後の1997年3月31日からは後継番組として『IATスーパーJチャンネル』がスタートしました。これにより、IATの平日夕方のローカルワイドニュース枠は、一旦18時台へと移動することになります。

主な出演者

メインキャスター：伊波 伴准
サブキャスター：土岐 聡子
天気予報担当：山田 美保、高橋 香有

テーマ曲

「緑の町に舞い降りて-Ode of Morioka-」（歌：松任谷由実）

関連番組

IATニュース
ステーションEYE
* IATスーパーJチャンネル（後番組）

この番組は、IATが誕生して間もない時期に、独自の方向性を模索しながら制作された意欲的な夕方ワイド番組でした。短命に終わったものの、その後のIATの夕方ニュース番組の礎を築いた番組の一つと言えるでしょう。

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