INGRESS THE ANIMATION

『INGRESS THE ANIMATION』概要

『INGRESS THE ANIMATION』は、日本のアニメ作品であり、CRAFTARの制作によって2018年10月から12月の間にフジテレビの『+Ultra』枠で放送されました。このアニメは、ナイアンティックのスマートフォンゲーム『Ingress』を元にしており、リアルタイムストーリー企画としてゲームとアニメ、さらには現実世界が同時に連携する試みが行われました。Netflix日本では2018年10月18日に全11話が配信され、その後、国外でも展開されました。

制作の経緯

2016年2月にフジテレビがナイアンティックに投資した際、ジョン・ハンケ氏が大多亮氏に「アニメを共に制作したい」と提案したのがきっかけです。プロデューサーのクラフター石井朋彦氏は、ハンケ氏との長い付き合いを背景に、プロジェクトに関与することになりました。監督には櫻木優平氏が選ばれ、彼の得意とするフル3DCGが作品に活かされています。独自の映像表現により、「Ingress」の持つ異能力バトルの世界観を際立たせるためのシナリオが、脚本家の月島総記を中心に作成されました。

キャラクター設定

本作は初めからグローバル展開が予定されていたため、キャラクターたちの設定は工夫されています。例えば、主人公翠川誠は30歳で、日本のアニメによく見られるティーンエイジャーの設定は避けられました。また、様々な国籍のキャラクターが登場し、多様な背景が描かれています。

映像技術と特徴

本作は「スマートCGアニメーション」という全てを3DCGで表現した新しい形式で制作されました。使用されたミドルウェア「GRADIA」は、特に斜めの線においてジャギーの少ない映像表現が可能で、ハイコントラストな色味が際立っています。この色の選択は、撮影監督が各シーンごとに全体の雰囲気に従い決定しており、見た人に子供向けではないという印象を与えるよう工夫されています。

あらすじ

物語は、東京のヒューロン研究所での爆発事故から始まります。特殊捜査官の翠川誠は捜査に加わりますが、劉天華によって立ち入りが制限されます。帰宅後、彼の元に「世界が危機に陥っている」というメッセージが届き、Ingressアプリがインストールされます。アプリの指示に従い、誠は事故の生き残りサラ・コッポラを病院から救出しようとしますが、サラはヒューロンの特殊部隊に捕まってしまいます。さらに、誠はジャック・ノーマンと協力し、サラを助けるためにスイスへと向かうストーリーが展開されます。旅の途中、彼らは人々の感情を操る「ダークXM」の陰謀を知り、壮大な戦いに巻き込まれていきます。

登場人物

• - 翠川 誠（みどりかわ まこと）: 本作の主人公で、30歳の特殊捜査官。彼はサイコメトリー能力を持ち、触れた物の記憶を読み取ることができる。
• - サラ・コッポラ: 25歳の金髪碧眼の女性。ヒューロン研究所の職員で、人工知能に惹かれつつ展開していく。
• - ジャック・ノーマン: 元傭兵で、一瞬先の未来を知る能力を持つ。
• - クリストファー・ブラント: ダークXMの研究者として、作品に深く関わる重要なキャラクター。

音楽と放送

本作のオープニングテーマ「Tessellate」とエンディングテーマ「In Cold Blood」はalt-Jによって制作され、物語の雰囲気をさらに引き立てています。アニメは全11話から成り、それぞれが深いテーマを持って展開されていきます。

附属するキャンペーン

アニメ開始にあたり、さまざまなプロモーション活動が行われ、特に「ITO EN×INGRESS ANIME LAUNCHキャンペーン」では、ファンが楽しめる特別なアイテムを提供しました。作品の関連イベントには、キャラクターたちがAR技術を使って登場するなど、視聴者に新しい体験を提供しています。

このように、『INGRESS THE ANIMATION』は、ゲームとアニメという異なるメディアを融合させ、視聴者に革新的なストーリーを届ける作品となっています。

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