IS01

IS01（あいえす ぜろいち）

IS01は、シャープが日本市場向けに開発したクラムシェル型のスマートブックで、KDDIおよび沖縄セルラー電話のauブランドから展開されています。この端末は、CDMA 1X WIN（後に「au 3G」となる）に対応しており、ISシリーズの一部として位置づけられています。製造型番はSHI01で、メーカー型番はNB30です。

概要

IS01は、auブランドに属する初のAndroid対応デバイスで、約5.0インチのフルワイドVGA++サイズ（480×960ピクセル）のタッチパネルディスプレイを搭載しています。このディスプレイに加え、QWERTYキーボードやトラックボールを備えており、使いやすさを考慮した設計がされています。

KDDIが推進する「au one Market」へのアクセスも可能で、日本のAndroid端末として初めて「セカイカメラ」や、Android版のEZナビウォーク「au one ナビウォーク」を利用できます。また、音楽コンテンツ「LISMO!」のAndroid版への対応や、EZwebのEメールも利用することができ、いわゆるガラパゴス携帯の側面を持ち合わせています。このような特徴は、ISシリーズのコンセプト「この国（日本）に住む、全ての人が楽しめるスマートフォンを作る」という理念に基づいています。デザインは著名なデザイナー、深澤直人が手がけています。

基本的には横向きの利用が推奨されていますが、設定次第では縦表示にも切り替えが可能です。通話機能では、内蔵スピーカーを使ったハンズフリー通話や、平型端子対応のイヤホンマイク、Bluetoothヘッドセットによる通話が可能です。また、本体を開いたまま持ち、通話を行うこともできます。

充電コネクタはmicroUSBが採用されており、従来のau共通充電アダプタとの接続も可能ですが、IS01自体は後に発売された充電器「共通ACアダプタ03」には対応していません。デザインからは、ネット上で「メガネケース」との愛称が由来することもあります。

歴史

IS01は2010年3月30日に公式に発表され、2010年6月30日に全国一斉発売されました。この発売は、同じくISシリーズのdynapocket IS02の発売からわずか6日後に実現しました。しかし、2010年9月にはメール送受信機能に不具合が確認され、販売を一時停止する事態に至りました。
2022年の3月31日には、auの3Gサービスが全面終了し、IS01はWiFi接続を除き利用不可となってしまいました。

標準アプリケーション

IS01には、Google検索、Googleマップ、Gmail、YouTubeなどのAndroid OS標準のアプリケーションが搭載されており、また、約48000種類のアプリをダウンロードすることができます。特に、日本のユーザー専用のアプリとして、セカイカメラや名刺リーダー、Twitter用ウィジェットなども利用可能です。

ソフトウェアアップデート

IS01は、不具合の修正や新機能の追加が「ケータイアップデート」を通じて実施されます。ただし、アップデートにはモバイルネットワークを用いる必要があり、無線LANでは対応していません。OSのメジャーアップデートは最初から計画されておらず、KDDIはAndroid 2.1へアップデートできる可能性を示唆していたものの、最終的には断念しています。

結論

IS01は、日本市場向けに多機能を搭載したスマートフォンであり、そのユニークな設計と特化した機能により、多くのユーザーにとって魅力的な選択肢となりました。特に、特化したサービスやアプリケーションが日本国内での使用において重要な役割を果たしました。

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