IWGP世界ヘビー級王座

IWGP世界ヘビー級王座

IWGP世界ヘビー級王座（IWGPせかいヘビーきゅうおうざ）は、新日本プロレスが認管理・認定しているタイトルであり、これによってIWGPヘビー級王座及びIWGPインターコンチネンタル王座の統一が果たされました。

統一の背景

この王座は、2020年1月5日、レッスルキングダム14 Day2にて行われた、IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカとIWGPインターコンチネンタル王者の内藤哲也による史上初のダブル選手権試合から始まります。この試合に勝利した内藤は二冠を達成し、その後の展開へと繋がりました。

2021年、飯伏幸太がレッスルキングダム15で二冠王者となった後、王座の統一を提唱しました。1月12日の記者会見では、飯伏が「二冠になって以降、王座は一度も分かれていない」と発言し、再度統一を求めました。

次に、2月28日には、IWGPインターコンチネンタル王座に挑戦した内藤を破り、王座統一が進展しました。3月1日、新日本プロレスの会長である菅林直樹により、IWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタル王座が統一され、新たにIWGP世界ヘビー級王座が設けられることが発表されました。

この発表では、飯伏が初代王者に認定されると共に、初防衛戦が両国国技館で行われることが告知されましたが、飯伏はその試合をダブル選手権試合に変更する提案をしました。3月4日の試合にて、飯伏は両座の防衛に成功し、初代IWGP世界ヘビー級王者となりました。

ベルトのデザイン

IWGP世界ヘビー級王座のベルトは、アニメーターの大張正己によってデザインされ、前身の両王座の特徴を引き継いでいます。放射状に拡がるラインや王冠のような形状は歴代のデザインを世代を超えて再現しており、特に注目されるのは、王者のネームプレートが採用されていないことです。

2024年5月、ジョン・モクスリーは防衛戦後にEVILに襲撃され、ベルトをスプレーで黒塗りにされましたが、これについては「黒はテーマカラー」として黒塗りのまま持ち続けました。後に内藤が第10代王者となった時にベルトは修繕され、元通りとなりました。

歴代王者と記録

IWGP世界ヘビー級王座の最多戴冠者はオカダ・カズチカと内藤哲也の二人で、それぞれ2回の戴冠を記録しています。また、年間最多戴冠回数を持つ内藤は、2024年に2回の戴冠を果たしました。最多連続防衛記録はオカダ、SANADA、モクスリーの4回で、最長保持期間はSANADAの271日です。

王座に関連する他団体選手の戴冠としては、モクスリーがAEW所属であるにもかかわらず第9代王者に就いた例もあります。

王座統一に対する意見

IWGP世界ヘビー級王座への統一については、選手の間で賛否が分かれました。オスプレイや後藤が賛意を示した一方で、内藤やオカダ、ジェイ・ホワイトは否定的な見解でした。しかし、次第に賛成意見が増え、内藤も王座を維持する姿勢を示しています。

事例紹介

また、IWGP世界ヘビー級王座にはいくつかの特異な試合があり、特に2023年10月の両国大会では史上初のランバージャック・デスマッチでの選手権試合が行われ、SANADAがベルトを取り戻しました。此のように、IWGP世界ヘビー級王座は新日本プロレスの歴史の中で多くのドラマを生んできた重要な王座です。

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