Iiyama

iiyama（イーヤマ）についての歴史とブランドの歩み

iiyama（イーヤマ）は、日本の著名な液晶ディスプレイブランドであり、現在は株式会社マウスコンピューターに属しています。このブランド名は、長野県飯山市に由来し、その地域にある飯山電機株式会社が原点です。この企業は1972年3月に設立され、創業当初は白黒テレビの基板組み立てを行っていました。1970年代から1980年代にかけて、その業務を拡大し、カラーテレビの基板組み立てや完成品の製造へと進出しました。

1981年にはパソコン用のディスプレイのOEM（相手先ブランド名製造）を手掛けるようになり、1989年には自社ブランドの製品を初めて市場に投入します。中でも、17インチのCRTモニタMF-8217は298,000円の当初価格から128,000円に改定し、人気を博しました。これにより、17インチ以上の大型モニタが一般家庭にも浸透するようになり、iiyamaの台頭を促しました。

1994年には、グループ全体のブランド名がiiyamaに統一され、さらに1995年からはパソコンの製造にも乗り出しました。2001年4月には、子会社であるイーヤマと合併し社名を株式会社イーヤマに変更しました。この際、本社は長野市に移転し、製造や修理サービスは別会社として扱われるようになりました。

その後、iiyamaは急変化を迎えます。特に2003年頃からは、低価格を打ち出したe-yamaブランドの展開を開始しましたが、業績は悪化の一途を辿り、2005年には民事再生を申し立てる事態となりました。2006年に入るとMCJが全株式を取得し、iiyamaは再び新たなスタートを切りました。2月には本社を東京都中央区へ移転し、社名を株式会社iiyamaに変更しました。これによって、売上は回復の兆しを見せるようになりました。しかし、産業用ディスプレイ事業は2008年に東京特殊電線に譲渡され、新たな方向性を模索していくことになります。

2008年10月、iiyamaグループは本社機能をオランダのiiyama Internationalに移管し、株式会社iiyamaはMCJグループの一部である株式会社マウスコンピューターに吸収合併されました。その後、長野に位置する飯山事業所はマウスコンピューターのパソコン製造工場およびモニター修理工場として運営が続けられています。

さらに2013年10月からは、MCJ傘下のユニットコムが販売する「iiyama」パソコンが出現します。当初はロゴマークのデザインが異なっていましたが、2015年にはディスプレイブランドのデザインに近いスタイルへ変更され、ブランドの統一感が図られました。

iiyamaの歩みは、技術革新と市場ニーズへの適応を通じて、常に変化し続けてきたことが特徴です。過去の偉大な実績に裏打ちされたブランドとして、今後もさらに成長していくことが期待されています。

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