Internet Explorer 2

Microsoft Internet Explorer 2 (IE2) について

Microsoft Internet Explorer 2（略称：IE2）は、マイクロソフトが開発したウェブブラウザであり、Internet Explorerファミリーの第二世代にあたります。1995年11月22日にWindows 95およびWindows NT版がリリースされ、その後、1996年4月にはApple Macintosh版とWindows 3.1版が公開されました。このバージョンは、英語、日本語を含む12の言語に対応し、世界的に展開されました。特に、Windows 95版は24言語、Windows 3.1版は20言語、Macintosh版は9言語に対応するなど、幅広い言語サポートが特徴です。

歴史

IE2は、Netscape Navigatorの機能を参考にし、ブックマークのインポート機能を実装しました。1996年5月には、FTP Software社がWindows 3.1向けのIE2.0に対し、PPPネットワークや16ビットの電子メールクライアントなどの技術を提供したと発表しました。

対象プラットフォームの拡大

IE2は、1995年8月にMicrosoft Plus!でバージョン1がリリースされた後、同年10月にWindows 95向けのベータ版が登場しました。1995年11月にはWindows 95とWindows NT 3.5向けに正式リリースされ、1996年7月にはWindows NT 4.0に同梱されました。Macintosh版は、1月にPowerPC版のベータ版がリリースされ、4月には68k版とPowerPC版の最終バージョンがリリースされました。

IE2は、Windows 3.1とMacintosh System 7.0.1（PPC、68k）をサポートした最初のリリースであり、Windows 95 OEM Service Release（OSR 1）やMicrosoft Windows 95向けインターネットスターターキットにも含まれていました。当初は12言語に対応していましたが、1996年4月までにWindows 95、Windows 3.1、Macintoshの各プラットフォームでそれぞれ24、20、9言語に拡大しました。また、バージョン2.0iでは、Webページでの中国語、日本語、韓国語の表示を可能にする2バイト文字セットをサポートしました。

1996年8月にはMac版のバージョン2.1がリリースされましたが、同月にはWindows版は大幅な変更が加えられたInternet Explorer 3が登場し、IE2はその後、旧バージョンとなりました。IE2には、16ビット版と32ビット版が存在しました。

Mac版の評価

Mac版、特にバージョン2.1は、省リソース性と新機能が評価されました。Internet Explorerは、AVIやQuickTime形式のビデオ、AIFF、MIDI、WAV形式のオーディオなど、Webページへの多くのマルチメディア形式の埋め込みをサポートしていました。ベータ版から3ヶ月後の1996年4月23日に正式リリースされました。バージョン2.1では、バグ修正による安定性向上とともに、NPAPIやQuickTime VRのサポートといった新機能が追加されました。AOL 3.0 for Macintoshは、内蔵のWebブラウザにIE 2.1の描画エンジンを採用していました。

IE2の機能

IE2の登場により、多くの新機能や機能改善が導入されました。その多くは、今日のブラウザの一般的な機能となりましたが、中にはすぐに廃止された機能もあります。

Secure Socket Layer (SSL) プロトコル
HTTP cookie
VRML
統合された電子メールとニュースリーダークライアント
SMTPとPOPプロトコルのサポート
NNTPプロトコルでのニュースグループのサポート
スペルチェッカー
自動メール管理（フィルター）
MIME
MAPI
JavaScript
HTML3
HTMLテーブル
HTMLフレーム要素のサポート
`...`などの非標準タグ
RSA
PPPネットワークスタック
Netscapeのブックマークのインポート

市場シェア

IE2の市場シェアは、その後のバージョンと比較して低く、1996年半ばまでに約3〜9％に留まりました。

IE2は、その後のウェブブラウザの進化に大きな影響を与えた、重要なバージョンと言えるでしょう。

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