J・J・レディック

J.J.レディック：卓越したシューティングスキルでNBAを彩った名選手

J.J.レディックことジョナサン・クレイ・レディックは、1984年6月24日、アメリカ合衆国テネシー州クックビルで生まれました。卓越したシューティング能力を武器に、NBAで長年活躍した元プロバスケットボール選手であり、現在は指導者としてロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチを務めています。

学生時代：カレッジバスケ界のスターへ

高校時代はヴァージニア州のケーブスプリング高校でプレイし、州チャンピオンに輝きました。また、オールアメリカンゲームのスリーポイントコンテストで優勝するなど、早くからその才能を発揮していました。

大学は名門デューク大学に進学。マイク・シャシェフスキー監督の指導の下、1年生から主力選手として活躍しました。正確なスリーポイントシュートとフリースローを武器に、スコアラーとしてチームを牽引。3年目の2004-05シーズンには1試合平均20得点を超え、アトランティック・コースト・カンファレンス（ACC）の年間最優秀選手、AP通信選出の年間最優秀選手、オールアメリカンファーストチーム、アドルフ・ラップ賞など、数々の賞を受賞しました。カレッジバスケ界を代表する選手となったレディックは、NBAドラフトへのエントリーを一度見送り、NCAAトーナメント制覇を目指して4年生に進級。05-06シーズンには1試合平均26.8得点を記録し、得点王アダム・モリソンと並び、カレッジバスケ界の話題をさらいました。カーティス・ステイプルズが保持していたNCAAスリーポイントシュート成功数の歴代記録を塗り替え、通算2769得点でACC歴代1位、同カンファレンス年間最優秀選手を2年連続で獲得。ネイスミス賞、ジョン・ウッデン賞、アドルフ・ラップ賞など、カレッジの主要個人タイトルを総なめにしましたが、目標としたNCAAトーナメントではベスト8を賭けた試合で敗れ、3年連続でSweet16で敗退となりました。

NBAでのキャリア：シューターとしての開花

2006年のNBAドラフトで、レディックはオーランド・マジックから1巡目11位指名を受けてNBA入りを果たしました。しかし、1年目は先発起用はなく、怪我にも悩まされ、シーズンの半分を欠場しました。NCAAとNBAの違いから、当初はNBAで通用しないのではないかという見方も多くありました。しかし、2008-09シーズンからシューターとしての才能を開花させ、続く2009-10シーズンにはブレイク。ガッツあふれるペネトレイトや正確な3ポイントシュートを武器に、出場時間を増やし、チームに貢献しました。

その後、2013年にミルウォーキー・バックスへ移籍、さらにロサンゼルス・クリッパーズへ。クリッパーズでは、クリス・ポールのパスやデアンドレ・ジョーダンのリバウンドなど、恵まれた環境の中でシューターとしての才能を最大限に発揮し、スターターに定着しました。2016年1月18日のヒューストン・ロケッツ戦では、自己最多の40得点を記録。2015-16シーズンには3ポイントシュート成功率リーグ1位（47.5%）を達成しました。

その後、フィラデルフィア・76ers、ニューオーリンズ・ペリカンズ、ダラス・マーベリックスとチームを渡り歩き、2021年9月21日に現役引退を表明。引退後は、ESPNの解説者として活躍しています。

プレースタイルと評価

レディックは、正確無比なスリーポイントシュートを最大の武器とするシューターです。ディフェンスも決して得意な選手ではありませんでしたが、高いバスケットボールIQでカバーしていました。また、常に向上心を持ち続け、年齢を重ねるごとにプレースタイルを変化させて、NBAで長く活躍しました。キャリアを通して、チームの勝利に貢献し、多くのファンから愛された選手でした。

現役引退後：指導者としての新たな挑戦

引退後は、解説者として活躍していましたが、2024年シーズンからロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチに就任。指導者として新たな挑戦を始めています。

その他

愛称の“JJ”は、幼少の頃に双子の姉に呼ばれていたことに由来します。

レディックのキャリアは、カレッジバスケ界のスーパースターからNBAのベテランシューター、そして指導者へと、その姿を変えながら、多くの人々に影響を与え続けています。

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