J-5 (航空機)

J-5（殲撃五型、Jian-5、歼-5）

J-5は中華人民共和国が製造した戦闘機で、元々はソビエト連邦で運用されていたMiG-17 フレスコの中国生産型です。NATOでは、J-5もMiG-17として「フレスコ」として知られています。この機体は1956年から1986年までに数多く生産されましたが、現在でも一部の国で現役として運用されています。

概要

J-5の開発は、1950年代初頭に中国とソ連の友好関係を背景に、MiG-17F フレスコのライセンス生産が合意されたことによります。初期の型式名は56式でありましたが、1964年にJ-5という名称に変更されました。J-5は輸出用にはF-5という名称が付けられ、アルバニアやバングラデシュ、北朝鮮など、複数の国に輸出されています。

中ソ対立の中でも、生産は一定以上の影響を受けず、特に反ソ的だったアルバニアにも戦闘機の供与が行われました。

派生型と装備

J-5は2つの主な派生型に分かれます。まず、J-5A（殲撃五甲型）は、MiG-17PFに相当するレーダー搭載型で、内部スペースの制約から37mm機関砲が撤去され、代わりに23mm機関砲が装備されています。この型式は中国製の短射程空対空ミサイルであるPL-1（霹靂1）の運用能力も備えています。J-5Aの輸出型はF-5Aが用いられ、1969年までに767機が生産され、1992年には中国軍から退役しました。

複座練習機JJ-5（殲教五型）は、J-5Aを基に開発された中国独自機で、1966年に初飛行を行いました。JJ-5の輸出型はFT-5として知られています。ロシアのMiG-15ファゴットの複座練習機型に対応するような機体はMiG-17には存在せず、JJ-5は特に独自の機体としての要素を持っています。

J-5およびJ-5Aはソ連のクリーモフ VK-1Fの中国版である渦噴5型エンジンを搭載し、JJ-5はアフターバーナーなしのバージョンを使用しています。21世紀に入って多くの国で運用が終了しましたが、中国では無人攻撃機としての改修が行われたとの報告があります。

運用国

J-5およびその派生型は、さまざまな国で運用されています。アルバニアやバングラデシュ、パキスタン、そして中国自身がその一例です。一部の国では現在も運用が続いています。特に中国はJ-6ファーマーなどと同様に、J-5を無人機に改修して利用しているとされています。

スペック

このように、J-5はその多様性と長い運用歴を持つ戦闘機として、今も多くの国で重要な役割を果たしています。

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