JAM JAM 11

JAM JAM 11 - 概要と魅力

『JAM JAM 11』（ジャムジャムイレブン）は、1978年10月2日から1980年4月4日まで、ラジオ大阪で放送されていた人気のワイドラジオ番組です。放送は月曜日から金曜日までの毎晩23時から始まり、深夜25時までの2時間にわたる内容でした。この番組名には、夜の11時スタートという特長が込められています。

番組の変遷と音楽のスタイル

本番組は、前番組『青春最前線 ドキドキラガジン』から独自の特色を持ってスタートしました。前番組は当時のニューミュージックを重視していたのに対し、JAM JAM 11ではロック音楽の要素をより強調していました。音楽志向が色濃く反映されたこのスタイルは、多くのリスナーに支持されました。

さらに、この番組から派生したイベント『'79 JAM JAM SUPER ROCK FESTIVAL』は1979年7月28日と29日に万博記念公園で開催され、約2万人を動員。スポーツニッポンにおいては「ラジオの音楽番組制作にかける意地を示した」と評価されました。このイベントは、リスナーとの絆を深めるための重要な試みでもありました。

放送内容と視聴率の変遷

『JAM JAM 11』はその一方で、同時期に放送されていたMBSラジオの『MBSヤングタウン』やABCラジオの『ABCヤングリクエスト』に対抗できず、視聴率は伸び悩むこととなりました。そのため、1980年4月の改編に伴い、放送時間を1時間30分繰り上げて21時30分から23時30分に変更し、『JAM JAM OSAKA』としてリニューアルされました。この際、阿藤海、桑名晴子、宇崎竜童、アン・ルイスが新たなパーソナリティとして続投し、番組の魅力を維持しました。

パーソナリティと出演者

『JAM JAM 11』には、豪華なパーソナリティ陣が揃っていました。初回の1978年10月から1979年3月までの出演者としては、月曜日に松任谷由実と加藤和彦が隔週で出演しており、火曜日にはアン・ルイスと桑名晴子、その他にも桂文珍やダディ竹千代など、多様な顔ぶれが名を連ねました。1979年4月から1980年4月までの改編後も、阿藤海や竹内まりや、宇崎竜童などの人気パーソナリティが番組を盛り上げていました。

主なコーナー

番組内では、リスナー参加型のコーナーも用意されていました。その中でも「JAM JAM ルーレット」や「JAM JAM ブラックジャック」は特に人気でした。これらのコーナーでは、リスナーは電話を通じてパーソナリティと対戦し、勝者には賞金や特典が用意されていました。しかし、残念賞として用意された「JAM JAMシール」を狙ってわざと負けるリスナーも多数現れるなど、楽しみ方は多様でした。

まとめ

『JAM JAM 11』は、深夜のラジオ番組としてだけでなく、リスナーとの密接な交流を生み出す試みがなされたことが特徴的です。音楽に対する情熱や、リスナーとのゲームを通じて育まれた親密さは、多くのファンにとって忘れがたい思い出となっています。後にFM802に転職した栗花落光（現・FM802会長）もスタッフとして関わっていたことから、同じく音楽を基盤とした新たなラジオ文化の形成にも寄与したと言えるでしょう。

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