JAPAN XV

JAPAN XVは、日本ラグビーフットボール協会が組織するラグビーユニオンの第2ナショナルチームです。正代表であるラグビー日本代表に対して、いわば『2軍』にあたる存在であり、「日本A代表」とも呼ばれています。

JAPAN XVの名称が公式記録として初めて使用されたのは、2007年5月9日に行われたクラシック・オールブラックス戦でした。この試合は神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で開催されました。

現在、JAPAN XVは大きく分けて2つのチーム編成があります。1つは正代表に近いメンバーで構成されるシニアチーム、もう1つはU20日本代表を中心としたユースチームです。

シニアチームのJAPAN XVは、メンバー構成が日本代表とほぼ同じであることが特徴です。ヘッドコーチも日本代表と同じ場合がありますが、キャップ対象とならない試合（テストマッチ扱いではない試合）においてはJAPAN XVとして活動します。ただし、キャップ非対象の試合でも「日本代表」を名乗ることもあります。例えば、2014年11月に行われたマオリ・オールブラックス戦では、正代表メンバーが出場しましたが、テストマッチ扱いではないため「日本代表（JAPAN XV）」という名称が使用されました。2024年6月と7月に行われたマオリ・オールブラックス戦も同様に、キャップ対象外となりJAPAN XVとして出場しました。

2024年に行われたマオリ・オールブラックス戦は、第1戦が6月29日に秩父宮ラグビー場（東京都）、第2戦が7月6日に豊田スタジアム（愛知県）で開催されました。これらの試合はキャップ非対象試合でした。

一方、U20日本代表を中心としたJAPAN XVは、2024年のワールドラグビーパシフィックチャレンジ2024への出場を機に初めて編成されました。この大会への出場メンバーは28名で、主将は太安善明選手（FL）でした。遠征前に千葉県成田市で国内合宿を行い、4月5日にサモアへ出発しました。

ワールドラグビーパシフィックチャレンジは、主に太平洋諸島の国々で開催される大会です。2024年大会には、U20日本代表を中心としたJAPAN XVが出場し、大久保直弥U20日本代表ヘッドコーチが指揮を執りました。ワールドラグビーは、この大会をフィジー、サモア、トンガ、日本のA代表チームが参加する育成大会と位置付けています。

2024年大会の新しい規約により、チーム構成は23歳以下の選手23名と、18歳以上で年齢不問の5名、合計28名と定められました。総当たり戦3試合の勝点で順位を競う方式です。

以前は23歳以下の選手のみで構成されるU23の大会でしたが、2020年まではU23日本代表チームであるジュニア・ジャパンが出場していました。2023年大会では、U20日本代表がジュニア・ジャパンと名乗り、年齢のハンディを背負って出場しました。この時のジャージはシニア正代表と同じものでした。

他に、2022年に結成されたEMERGING BLOSSOMSがあります。これは、日本代表入りを目指すナショナル・デベロップメント・スコッド（NDS）のメンバーを中心に編成された特別チームです。2022年6月11日には、トンガの海底火山噴火の被害に対するチャリティーマッチとして、TONGA SAMURAI XVとの試合を行いました。

JAPAN XVのジャージは、年によってデザインが変化しています。2007年から2010年は赤一色のジャージ（パンツは黒）でしたが、2014年や2017年の試合では正代表と同じジャージを使用しました。2022年と2023年は、正代表2019年版ジャージの赤をグレーに置き換え、パンツを黒に変更したデザインでした。2024年4月のU20中心チームのジャージは、2023年正代表ジャージの赤をグレーに置き換えたものでしたが、みぞおち部分のデザインは変更されていました。一方、2024年6月のシニアチームのジャージは、赤がグレーに置き換えられたものの、みぞおち部分のデザインは残されていました。

このように、JAPAN XVは正代表を支える重要な役割を担い、若手選手の育成にも貢献するチームとなっています。その活動内容は年々進化し、日本のラグビー界の発展に大きく寄与しています。

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