JPタワー名古屋

JPタワー名古屋：名古屋駅前のランドマーク

JPタワー名古屋は、愛知県名古屋市中村区名駅一丁目にそびえ立つ、高さ195.74メートルの超高層ビルです。愛知県内でも5本の指に入る高さを誇り、名古屋駅周辺の風景を一変させる存在感を放っています。日本郵便と名工建設による共同事業として、旧名古屋中央郵便局名古屋駅前分室跡地に建設され、2017年4月1日に全面開業しました。

建物の概要と特徴

地上40階、地下3階、塔屋1階からなるオフィス棟と、地上11階、地下1階、塔屋2階の駐車場棟から構成されています。鉄骨造、柱CFT造、制振構造という堅牢な設計により、高い耐震性能を確保。特に高層棟には、粘性体制振壁や鋼材ダンパーに加え、独自開発の制振ダンパーが設置されており、長周期地震動にも対応できるようになっています。

約1万2千平方メートルの敷地に、延床面積約18万平方メートルの巨大な空間が広がります。オフィスフロア以外にも、商業施設、郵便局、ゆうちょ銀行などが入居し、多様な機能を備えています。2018年度には、隣接するJRゲートタワーとともにBCS賞を受賞するなど、その建築的な価値も高く評価されています。

交通アクセスと利便性

JR名古屋駅、名古屋市営地下鉄東山線・桜通線名古屋駅から徒歩1分という抜群のアクセスを誇ります。JRセントラルタワーズから続く歩行者用通路を通じて、JRゲートタワーを経由し、ビル2階のオフィスエントランスへと直結しているため、雨天時でも快適に移動できます。周辺には、バスターミナルや駐輪場も整備され、公共交通機関の利用が非常に容易です。

商業施設「KITTE名古屋」

地下1階から3階には、日本郵便が運営する商業施設「KITTE名古屋」が入居しています。東京駅前のKITTE、博多駅前のKITTE博多に続くKITTEブランドの3号店で、2016年6月17日に開業しました。多様なジャンルのショップやレストランが出店し、来街者を楽しませています。また、館内には現代アート作品も展示され、洗練された空間を演出しています。

主要テナント

JPタワー名古屋には、多くの企業がオフィスを構えています。

日本郵便東海支社、ゆうちょ銀行東海エリア本部
住友理工（グローバル本社）
トヨタシステムズ（本社）
アイカ工業（本社）
* そして、アサツー ディ・ケイ中部支社、ぐるなび名古屋営業所など、様々な業種の企業が名を連ねています。

建設時における事故と対応

建設中の2014年9月には、工事現場からの漏水により、隣接する名古屋市営地下鉄東山線の駅構内が浸水する事故が発生しました。この事故により、東山線の一部区間が約9時間にわたって運休し、多くの利用者に影響が出ました。施工会社の竹中工務店は責任を認め、名古屋市に多額の賠償金を支払いました。この事故は、大規模建設事業におけるリスク管理の重要性を改めて認識させる出来事となりました。

まとめ

JPタワー名古屋は、単なる超高層ビルではなく、名古屋の街の活性化に貢献する複合施設です。優れたアクセス、充実した機能、そして高い耐震性など、多くの魅力を備えたランドマークとして、名古屋の未来を担う重要な役割を果たしています。今後ますます、その存在感が増していくことが予想されます。

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