JR貨物UT3C形コンテナ

UT3C形コンテナの概要

UT3C形コンテナは、日本貨物鉄道（JR貨物）が運用する12フィートの私有タンクコンテナです。このコンテナは特に危険物の輸送を目的として設計されています。コンテナの形式名に含まれる「3」は、コンテナの容積を基に算出されており、厳密には2.5から3.4立方メートルの範囲に属する容積のコンテナを指します。また、形式名の末尾にある「C」は、「危険品の輸送」を示す記号です。

コンテナの特徴

UT3C形コンテナは、タンクコンテナとして設計されており、適切な形状と堅牢な構造を備えています。安全性を高めるために、特定のモデルには保護枠が付いており、これにより重ね積み（2段積み）が可能となっています。これにより、効率的な輸送が実現されており、危険物の取り扱いにおいても高い信頼性を提供します。

番台毎の詳細

UT3C形コンテナは、番台に応じて異なる所有者や利用目的が設定されています。各番台の詳細は以下の通りです。

0番台

• - 1-3: 所有者や専用種別は不明です。

4番台

• - 信越化学工業が所有し、四塩化炭素専用です。

5番台

• - 日本石油輸送が所有し、臭化水素専用です。

6, 7番台

• - 日本石油輸送が所有し、フェノールホルマリン専用です。6番は保護枠付きで、2段積みが可能です。

8番台

• - 日陸が所有し（クラレ借受）、クロロスルホニルイソシアナート専用です。こちらも保護枠付きで、2段積みが可能です。

9番台

• - 日陸が所有し、四塩化炭素専用です。

10番台

• - 日本石油輸送が所有し（トーケムプロダクツ借受）、FSA（フルオロスルホン酸）専用です。保護枠付きで、2段積みが可能です。

11-14番台

• - これらの番台は主にクロルスルホン酸専用で、所有者は西日本開発、トクヤマ、辰巳商会などです。それぞれ保護枠付きで、2段積みが可能です。

15-23番台

• - 三菱化学物流が所有し、EL（電子部品製造用高純度）硝酸専用です。こちらも保護枠付きで、2段積みが可能です。

24番台

• - 日陸が所有し、四塩化炭素専用です。

25番台

• - 日陸が所有し（森田化学工業借受）、フッ化水素酸専用です。保護枠付きで、2段積みが可能です。

26番台

• - 日本石油輸送が所有し（住友精化借受）、塩化チオニール専用です。総重量は6.7トンで、保護枠付きですが空積時のみ2段積みが可能です。

参考文献

本情報は、「日本の貨車 技術発達史 明治5（1872）年〜平成16（2004）年」に基づいており、詳細な情報はこの書籍の掲載ページで確認可能です。また、外部サイトや関連項目でさらなる情報を得ることができます。

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