JUST ONE

DEENの18thシングル「JUST ONE」は、バンドにとって大きな転換期を示す作品となりました。それまで外部プロデューサーを迎えていたDEENが、本作からセルフプロデュースに舵を切ったのです。この変化は、バンドの音楽性をより深く追求し、自分たちの表現を追求する姿勢を明確にするものでした。

表題曲「JUST ONE」は、ボーカル池森秀一が初めて作詞・作曲を手掛けたシングルA面曲です。楽曲は、困難な状況の中でも希望を見出し、前向きに進んでいく決意を歌っています。制作時の仮タイトルも「JUST ONE」であり、池森自身がこの曲に込めた強い思い入れが感じられます。

ミュージックビデオの撮影エピソードも印象的です。三浦半島での撮影当日、悪天候に見舞われ撮影が危ぶまれる中、奇跡的に三浦半島の上空だけ雲が晴れ、撮影を敢行することができたそうです。この出来事について池森は、「すごく導かれたものを感じた。『これでいいんだ』って、自分たちの進むべき道に後押しされたような、忘れられない出来事でした」と語っています。このエピソードからも、「JUST ONE」がDEENにとって特別な意味を持つ楽曲であることが伝わってきます。

カップリングには「Burning my soul」が収録されています。こちらは池森秀一が作詞、山根公路と宇津本直紀が作曲を手掛けたナンバーです。表題曲とは異なる、情熱的で力強いサウンドが特徴的です。

「JUST ONE」は、DEENの代表的なアルバムにも多数収録されています。『'need love』、『Ballads in Blue〜The greatest hits of [[DEEN〜]]』、『DEEN PERFECT SINGLES +』、『DEENAGE MEMORY -20周年記念ベストアルバム-』、『DEEN The Best FOREVER 〜Complete Singles +〜』など、様々なベストアルバムでその魅力を再確認することができます。また、カップリングの「Burning my soul」も、『Another Side Memories〜Precious Best〜』に収録されています。

「JUST ONE」は、シャープ カラーFAX『彩遊記』のCMソングとしても使用されました。楽曲の持つ爽やかさと前向きなメッセージが、CMのイメージに合致したものと思われます。

「JUST ONE」の制作には、DEENのメンバーである池森秀一（ボーカル）、山根公路（キーボード）、宇津本直紀（ドラム）、田川伸治（ギター）が参加しています。セルフプロデュースとなったことで、各メンバーの個性がより色濃く反映された作品と言えるでしょう。

「JUST ONE」は、DEENにとって新たな出発点となった重要な作品です。セルフプロデュースへの挑戦、池森秀一のソングライティング、そしてミュージックビデオの奇跡的なエピソードなど、様々な要素が重なり合い、DEENの歴史に深く刻まれることとなりました。

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