JINX

やしきたかじんが1996年4月25日にリリースした12枚目のアルバム『JINX』は、彼の音楽キャリアにおける重要な作品の一つです。前作『egoism-天国はまだ待ってくれる-』から約1年8ヶ月ぶりとなるこのアルバムは、たかじんの音楽に対する情熱とこだわりが強く反映されています。

アルバムのタイトル曲でもある「JINX」は、特に制作に時間がかかった楽曲として知られています。たかじん自身が何度も修正を重ね、納得のいく完成度になるまで妥協しなかったため、当初の発売予定よりも遅れることとなりました。このエピソードからも、彼の音楽に対する真摯な姿勢がうかがえます。

『JINX』には、多彩な作家陣が参加しています。作詞には及川眠子、来生えつこ、伊藤薫、小田めぐみといった著名な名前が並び、作曲には川上明彦、都志見隆、来生たかお、坂本洋が名を連ねています。編曲は森俊之、国吉良一、梅垣達志、芳野藤丸、若草恵が担当し、それぞれの個性が光るサウンドを作り上げています。

収録曲は以下の通りです。

1. シエスタ
2. JINX
3. 思い出よりこの瞬間
4. 悪党
5. もしも夢が叶うならば
6. TWILIGHT CITY
7. いつか笑える
8. 星に祈ろう
9. 嘘を置き去りに
10. 男に生まれてきたかった

アルバムには、シングル「もしも夢が叶うならば」のカップリング曲である「思い出よりこの瞬間」も収録されています。

また、演奏には、江口信夫、島村英二、渡嘉敷祐一、長谷部徹といった名ドラマーをはじめ、岡沢茂、高水健司、松原秀樹、美久月千晴といったベーシスト、梶原順、今剛、鈴川真樹（ROMANTIC MODE）、古川望といったギタリスト、難波弘之（ピアノ）、木村誠（パーカッション）、篠崎正嗣ストリングス、加藤ジョーグループ（ストリングスセクション）など、豪華ミュージシャンが参加しています。


さらに、Special Thanksとしてラモス瑠偉の名前がクレジットされている点も、このアルバムの興味深い点の一つです。

『JINX』は、たかじんの音楽的な探求心と、豪華な制作陣の才能が融合した、聴きごたえのある作品と言えるでしょう。

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