Ju 488 (航空機)

ユンカース Ju 488 概要

ユンカース Ju 488は、第二次世界大戦のさなかにドイツで計画された重爆撃機であり、試作段階での開発に留まった機体です。ドイツ空軍の高性能な戦略爆撃機の生産が求められる中、1944年にユンカース社は既存の機体JU 188、JU 288、JU 388の構成要素を基に新たな設計案を提出しました。これにより、ユンカース Ju 488は新設計の主翼と胴体を持つ、流線形の美しい機体となりました。

この機体の胴体の長さは約20.4メートル、主翼の長さは31.4メートルに達し、設計は非常に魅力的でした。最初の計画では、4基のBMW 801J星型エンジンを装備する予定でありましたが、後期型ではユンカースのユモ222エンジンに換装される計画でした。試作機の中で最初に製造予定だったのはJu 488 V401とV402の2機で、胴体部分はフランスのラテコエール社で製作されましたが、他の部分は全てユンカース社にて製造されました。

Ju 488 V401とV402の胴体は1944年中に完成していたものの、同年7月16日にフランスのレジスタンスによって損傷を受ける事態が発生しました。その後、４機の試作機V403からV406の製造は進められましたが、優先順位が下がり、終戦までに完成することは叶いませんでした。戦争の終結に伴い、Ju 488は未完成のままでその歴史に幕を閉じることとなります。

ユンカース Ju 488の主なスペック

• - 乗員: 3名
• - 全長: 23.24 m
• - 全幅: 31.28 m
• - 全高: 6.09 m
• - 翼面積: 88.00 m²
• - 空虚重量: 21,000 kg
• - 最大離陸重量: 36,000 kg
• - エンジン: ユンカース ユモ 222 A-3/B-3、24気筒液冷エンジン、出力 2,500 PS（1,864 kW）× 4
• - 最大速度: 690 km/h（429 mph）／高度7,200 m（23,620 ft）で
• - 巡航速度: 487 km/h（303 mph）
• - 巡航高度: 11,350 m（37,240 ft）
• - 航続距離: 3,395 km（2,110 miles）
• - 上昇率: 551 m/min（1,810 ft/min）
• - 武装: 13 mm MG 131機関銃×2（尾部）、20 mm MG 151機関砲×2（胴体背面）、最大爆弾搭載量5,000 kg（11,023 lb）

ユンカース Ju 488は、その設計の美しさと高い性能が注目されましたが、残念ながら実戦に投入されることはありませんでした。そのため、航空機の開発史においては未完成のプロジェクトとして知られています。これに関する更なる情報は、過去の航空機に関する文献や専門書に詳述されています。特にJu 88やJu 188、Ju 288、Ju 388といった既存機との比較を通じて、Ju 488の特性や設計の意義が浮かび上がります。

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