KEIRINグランプリ06

KEIRINグランプリ06

2006年12月30日、京王閣競輪場を舞台に、KEIRINグランプリ06が開催されました。このレースは、その年の競輪界を代表するトップ選手たちが集結し、優勝賞金1億円をかけて激しい戦いを繰り広げる、競輪界最高峰のレースです。

出場選手

選ばれし精鋭たちが、この大舞台で火花を散らしました。補欠選手には加藤慎平が名を連ねています。

レース展開

レースは残り2周で、山崎選手を先頭とする北日本ラインが、吉岡選手率いる九州ラインをけん制するところから始まりました。しかし、吉岡選手が果敢に突っ張り、主導権を握ろうとします。これに対し、山崎選手はジャンからスパートをかけ、最終ホームでは、山崎、佐藤、有坂の順で北日本ラインが優位に進めます。その後ろには、手島、後閑、小倉、そして吉岡、合志、井上の順で続きます。最終バック付近で手島選手が捲りを仕掛け、4コーナーで山崎選手をかわしトップに立ちます。その動きに合わせて、山崎選手をマークしていた佐藤選手が直線で抜け出しを図りますが、佐藤選手の後ろにいた有坂選手が内側から一気に差し切り、見事優勝を飾りました。

レース結果

優勝は有坂直樹選手、2着は佐藤慎太郎選手、3着は手島慶介選手となりました。配当金については、ここでは詳細を割愛します。

レースを彩るエピソード

前夜祭: レース前日の12月21日には、新高輪プリンスホテルで盛大な前夜祭が開催され、選手たちの意気込みが語られました。
テレビ中継: テレビ東京系列で地上波中継が行われ、全国の競輪ファンがその模様を見守りました。
売上: グランプリ単独の売上は63億0478万0800円と、目標の65億円にはわずかに届きませんでしたが、シリーズ三日間の売り上げは153億9895万3400円と前年を上回る記録となりました。
吉岡稔真の引退: このレースは、吉岡稔真選手の引退レースとして注目を集めました。レース直前の会見では引退について語らなかったものの、レース中には観客席から吉岡選手への応援幕が掲げられ、コールが湧き上がるなど、異例の雰囲気の中で行われました。レース後、吉岡選手は涙ながらにレースを振り返り、事実上の引退表明となりました。
有坂直樹の快挙: 優勝した有坂選手は、井上茂徳選手の記録を更新し、当時史上最年長でのグランプリ制覇となりました。さらに、GI優勝経験がないままグランプリを制覇したのは史上3例目、初出場初優勝は第1回を除き史上6例目という快挙を成し遂げました。翌年の日本選手権競輪でGI初優勝を果たし、名実ともにトップレーサーの仲間入りを果たしました。
ノロウイルス: 当時ノロウイルスが流行しており、競輪場は消毒された状態で開催されましたが、レースで8着となった井上昌己選手が後にノロウイルスに感染していたことが判明しました。

関連情報

このレースは、競輪界の歴史に残るドラマチックなレースとして、多くの競輪ファンの記憶に刻まれています。KEIRINグランプリの歴史の中でも、特に記憶に残る一戦と言えるでしょう。

外部リンク

KEIRINグランプリ06 KEIRIN.JP
KEIRINグランプリ06 日刊プロスポーツ新聞社


脚注

本記事の情報は、当時の報道や記録に基づいています。
選手名、競走内容、エピソード等の情報は、事実に基づいて記述しています。

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