京王閣競輪場

京王閣競輪場

京王閣競輪場（けいおうかくけいりんじょう）は東京都調布市にある競輪場で、通称は「東京オーヴァル京王閣」（TOKYO OVAL KEIOKAKU）です。この施設は株式会社京王閣が所有しており、東京都十一市競輪事業組合が主催しています。競技実施はJKA東日本地区本部の関東支部によって行われ、レースの実況は多摩川電気が担当しています。

歴史

その開設は1949年9月24日に遡ります。元々は旧京王電気軌道が運営していた遊園地「京王閣」の敷地でしたが、終戦直後には東京急行電鉄が一部を売却し、競輪場が設立されました。この経緯から、過去には競輪の優勝者に京王帝都電鉄からトロフィーが贈られていました。

1953年には観客の暴動が発生するなど波乱もあったものの、京王閣は都心からのアクセスの良さから常に多くのファンで賑わっていました。1970年、東京都が公営ギャンブルから撤退し、主催が東京都十一市競輪事業組合に移行しました。また、1972年1月3日には、1日当たりの最高入場者数72,657人を記録しました。

その後、施設は古びた印象を抱かれることが多かったものの、21世紀に入り大規模な改修が行われ、2001年にはGIIの共同通信社杯競輪を開催しました。さらに、2003年から2015年までの間に数回のKEIRINグランプリ、オールスター競輪、日本選手権競輪がこの場で行われました。特に「ゴールドカップレース」と呼ばれる記念競輪は、毎年10月に開催されることが通例となっています。

設備と特色

京王閣のバンクは1周400メートルで、緩和曲線はマッコーネル形状です。直線も標準的であり、一見クセがなく見えますが、カントが若干緩く全速で外側に膨れる傾向にあります。そのため、併走時にはイン側が有利とされています。

また、施設内には大画面映像装置が設置され、以前の500型スクリーンから、2015年以降は約32:9の1100型スクリーンに更新され、視覚的にも楽しませてくれます。同競輪場はナイター競走も行い、これまでに「TOKYOミリオンナイトレース」など名称も多彩です。

その他の特徴

競輪場内には地方競馬の場外勝馬投票券発売所「offt京王閣」が設置されており、南関東の競馬レースを中心に取り扱っています。競輪場内に競馬の場外馬券売場が整備されたのは国内初の試みで、入場のためには会員制が採用されています。

アクセス

京王相模原線の京王多摩川駅が最寄りで、駅からは徒歩1分の距離に位置しています。競輪開催日の特急や急行が臨時停車することもありアクセスは良好です。他にも、JR南武線の矢野口駅からは無料の送迎バスが運行されています。

京王閣競輪場は伝統ある競技場でありながら、時代に応じた変化を見せ続けています。これから訪れる競輪ファンにとっても、これまで以上に楽しめる場所となることでしょう。

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