吉岡稔真

吉岡稔真（よしおか としまさ）

吉岡稔真（よしおか としまさ、1970年6月15日 - ）は、福岡県北九州市出身の元競輪選手で、現在は競輪解説者・評論家として活動しています。現役時代は「F1先行」と称される圧倒的なスピードと持久力を誇り、数々のタイトルを獲得。競輪界を代表するスター選手として、多くのファンを魅了しました。

プロフィール

生年月日: 1970年6月15日
出身地: 福岡県北九州市小倉南区
血液型: A型
座右の銘: 不動心

競輪選手としての経歴

選手登録からデビュー

豊国学園高等学校卒業後、競輪学校（65期）に入学。高校時代は特にスポーツ経験はありませんでしたが、競輪学校在学中にその才能を開花させ、卒業時には競走成績2位という好成績を収めました。1990年3月5日に選手登録を済ませ、同年4月7日に小倉[[競輪場]]でデビュー。5月27日には初勝利を飾りました。

快進撃と「F1先行」

デビュー当初は内臓疾患の影響で苦戦しましたが、完治後は怒涛の快進撃を続け、S級に特進。1990年の立川GPシリーズS級戦では、佐々木浩三を寄せ付けず逃げ切り、その実力を全国に知らしめました。1992年には、デビュー3年目という当時の最速記録で日本選手権[[競輪]]、競輪祭を制覇。さらに同年のKEIRINグランプリでも優勝し、賞金制プロスポーツにおける史上最高獲得額となる1億9002万円を獲得し、一躍競輪界のスターとなりました。その走りは、当時ブームだったF1に例えられ「F1先行」と称されました。吉岡絡みの車券に売れ行きが集中する「吉岡オッズ」という言葉も生まれ、その人気ぶりを物語りました。

ライバルとの激闘と苦難

1995年には、世界選手権での負傷欠場を余儀なくされましたが、年末のKEIRINグランプリでは神山雄一郎とのマッチレースを制し、再び頂点に立ちました。その後は吉岡と神山の「両横綱」時代が続きましたが、1999年以降は度重なる落車やマークによりタイトルから遠ざかりました。2003年にGIIタイトルを獲得し復活の兆しを見せましたが、再び低迷。しかし2006年、日本選手権[[競輪]]で逃げ切り優勝を果たし、見事「F1」復活を遂げました。

引退

2006年末のKEIRINグランプリを最後に現役を引退。ラストランでは、ファンの大声援に感動し、涙ながらに引退を表明しました。

通算成績

通算戦績: 1279戦586勝
生涯獲得賞金: 16億8866万4299円（歴代3位）

主な獲得タイトル

日本選手権[[競輪]]: 1992年、1996年、1998年、2006年
競輪祭競輪王戦: 1992年、1993年、1994年
KEIRINグランプリ: 1992年、1995年
寬仁親王牌: 1994年
高松宮杯競輪: 1996年、1997年
全日本選抜競輪: 1999年

その他

年間賞金王3回（1992年、1994年、1996年）
S級最多連勝記録保持者（18連勝、2022年に更新）
バンクレコード（取手：10.7秒、1998年）

競走スタイル

圧倒的なトップスピードと持久力を持ち味とし、一度スピードに乗るとタレない地脚型選手でした。デビュー当時は積極的な先行策を得意とし、競輪界に「2周半先行」という戦法を知らしめました。晩年は追走に難があったため、自力中心の戦法を貫き、引退時までトップスピードは衰えることなく、後方からの捲りで全盛期を彷彿とさせる圧勝を見せることもありました。

国際大会

1991年から1995年まで、世界選手権自転車競技大会トラックレースに日本代表として参加。1993年大会ではケイリンで3位入賞を果たしました。

引退後の活動

引退後はスポーツニッポンの専属評論家、SPEEDチャンネルの専属解説者として活躍。全国各地で講演会を開き、競輪の普及活動に尽力しています。また、弟子たちとの練習サークル「不動會」で指導も行っています。2007年からは、ホームバンクであった小倉[[競輪場]]で「吉岡稔真カップ」が創設され、2013年には同場内に「TOSHIMASA MUSEUM」が開館しました。近年ではKドリームス制作の「本気の競輪TV」にも解説者として出演しています。2024年に脳梗塞を発症し、現在は闘病中ですが、同年8月には再婚をされています。

エピソード

1996年に『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングに出演。
同じ北九州市出身の元競艇選手、植木通彦と交流があり、冗談を言い合うほどの間柄。
吉岡にあやかって「稔真」と名付けられた競輪選手もいる（伊藤稔真、八嶋稔真）。

関連情報

師匠: 森山慎雄
弟子: 渡部哲男、大塚健一郎、園田匠、小川勇介など
兄弟: 啓史（75期）、邦彦（84期、共に元競輪選手）

外部リンク

TOSHIMASA.JP - 公式ホームページ（アーカイブ）
吉岡稔真 (@f1goukyaku) - X
吉岡 稔真 (F1Yoshioka) - Facebook
現役時代の戦績 - KEIRIN.JP
吉岡稔真選手の引退について - KEIRIN.JP


吉岡稔真は、その圧倒的な実力とカリスマ性で、競輪界に大きな足跡を残しました。彼の活躍は、今もなお多くのファンに語り継がれています。

もう一度検索