KN-08

KN-08（火星13）についての詳説

KN-08は、北朝鮮が開発中とされる大陸間弾道ミサイル（ICBM）のコードネームです。NATOではKN-08と称され、北朝鮮では「火星13」と呼ばれています。2012年4月に行われた朝鮮人民軍の金日成生誕100年を祝う軍事パレードで初めてその存在が公にされました。最初は模型かもしれないとの疑問がありましたが、続く燃焼実験によって実際に存在していることが確認されました。ただし、現在は依然として開発段階にあり、実戦配備は行われていないと見られています。

開発の経緯

2012年

2012年4月15日、北朝鮮は金日成の生誕100周年を祝う軍事パレードで移動発射車両に搭載されたKN-08を発表しました。このイベントにより、KN-08の存在が初めて明らかになりました。

2013年

2013年2月11日、北朝鮮は東倉里の西海衛星発射場にて、射程の延長を目指した燃焼実験を実施しました。

2016年

民間の分析機関から発表された情報によると、2016年10月に行われたミサイル発射実験は、初めはムスダンであると考えられていましたが、KN-08の発射実験である可能性も指摘されています。

技術的特性

KN-08は全長約18メートル、直径2メートル、推定重量は40トンとされています。搭載可能な弾頭の重量は約1トンで、射程は最低6,000キロメートル以上と考えられています。ミサイルは三段式の固体燃料ロケットモータを採用していると予測されており、これにより発射までの即応性が高いとされています。さらに、北朝鮮は外国からの技術導入が持続的に行われており、元ソ連の技術者による支援がなされているとの見方があります。

KN-08の設計には旧ソ連のR-27潜水艦発射弾道ミサイルの技術が関与しているとされ、基礎技術も獲得している可能性があります。計画が進行する中で、さらなる性能向上が期待されていますが、実際の発射実験が行われていないことから、具体的な性能については推測の範囲を出ません。

ミサイルの弾頭には、通常弾頭から核弾頭、生物・化学兵器まで幅広く選択が可能とされています。多弾頭技術（MIRV）の採用については様々な見解がありますが、核弾頭を搭載する場合にはさらなる小型化技術の開発が必要です。

KN-08 Mod2（KN-14）

2015年10月、北朝鮮は移動式発射機に新型のミサイルを搭載してパレードに参加しました。このミサイルは従来のKN-08とは異なる特性を持ち、KN-08 Mod2（又はKN-14）と命名されることになりました。この新型ミサイルは、2段式かつ小型化されたデザインが特徴で、当初は火星14と誤認されることもありました。しかし後に別の大陸間弾道ミサイルが火星14であることが判明し、呼称についての誤解が解かれました。

結論

KN-08およびその派生型であるKN-08 Mod2は、北朝鮮の軍事能力の重要な要素です。その開発の進展には多くの注目が集まっており、地域や国際的な安全保障に対する影響も懸念されます。

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