Ken's Bar III

アルバム概要

『Ken's Bar III』（ケンズ バー・スリー）は、平井堅の通算3作目となるカバーアルバムであり、2014年5月28日にアリオラジャパンからリリースされました。動作するCDの規格品番はBVCL-594で、発売時にはDVD付き初回生産限定盤A（BVCL-590/591）とボーナスCD付き初回生産限定盤B（BVCL-592/593）が同時に販売されました。さらに、2014年11月から翌年2月にかけて、通常盤のみが期間限定でギフト仕様のウインターパッケージとして販売されました。

移籍後初のアルバム

本作は、平井堅がDefSTAR RECORDSからアリオラジャパンへ移籍後、最初に発表したアルバムです。前作『JAPANESE SINGER』から約2年11ヶ月の時を経てリリースされ、彼のファンには待望の作品となりました。特に、1998年から続くコンセプト・ライブ「Ken's Bar」の開店15周年を記念する意味合いも大きいです。

コンセプトと制作

『Ken's Bar III』は、平井堅がライブの構成をスタジオで再現する形で、シンプルなアコースティック編成によるカバーアルバムとして制作されました。過去のライブで歌われた楽曲を中心に、洋楽から邦楽まで広く選ばれています。本アルバムのテーマは、「トライ」であり、平井堅自身が言うように、「苦手な曲調や、シンプルな楽器構成の中でどこまでできるか」というチャレンジ精神に満ちた録音が行われました。

収録楽曲と特色

アルバムには、様々なアーティストの楽曲が収められています。例えば、福山雅治の「家族になろうよ」や、サザンオールスターズの「いとしのエリー」、さらにはボズ・スキャッグスの「WE'RE ALL ALONE」など、幅広いジャンルの曲が含まれています。平井堅は、演奏には参加せずボーカルに専念し、独自の解釈を加えながらこれらの名曲を歌い上げています。歌詞ブックレットには音楽ライターの島田諭による解説が掲載されており、ファンには嬉しい情報が詰まっています。

特典と発売イベント

初回生産限定盤Aには、特別なダブル紙ジャケットとともに、武道館公演の映像を収録したDVDが付属しています。また、初回生産限定盤Bには「Ken's Bar 15th Anniversary Valentine Special!」のライブ音源を収録したボーナスCDが含まれています。また、発売日の当日には、さいたまスーパーアリーナでの公演「Ken’s Bar 15th Anniversary Special ！Vol. 4」が行われ、アルバム収録曲から8曲が披露されました。

アートワークとジャケット

ディスクジャケットの写真は、前作と同じくニューヨークのライブハウス「ビター・エンド」で撮影されており、これまでの作品が黒を基調としていたのに対し、本作では白を基調としたデザインに変更されています。3つの形態とも異なるカットが使用され、視覚的にも楽しませてくれるアルバムです。

新しい映像

収録曲「切手のないおくりもの」に関しては、本アルバムから唯一の新規ミュージックビデオが制作され、2021年にリリースされたPV集『Ken Hirai Films Vol.15』に収録されています。これにより、アルバムの魅力が視覚的に表現されています。

平井堅の『Ken's Bar III』は、彼の音楽的な挑戦と深い音楽愛が感じられる作品であり、聴く人々に新たな感動を与え続けています。

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