LAMB/ラム

映画『LAMB／ラム』について

『LAMB／ラム』（原題：Lamb, アイスランド語: Dýrið）は、2021年に公開されたアイスランド・スウェーデン・ポーランド合作の映画です。R-15指定作品であり、独特な世界観と衝撃的な展開で観客を魅了しました。

制作と受賞歴

本作は、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー|ローグ・ワン_スター・ウォーズ・ストーリー』などで特殊効果を担当したヴァルディマル・ヨハンソンの長編監督デビュー作です。主演はノオミ・ラパスが務め、製作総指揮も兼任しています。第94回アカデミー賞国際長編部門アイスランド代表作品に選出されたほか、第74回カンヌ国際映画祭ある視点部門でオリジナリティ賞を受賞しました。さらに、2021年のシッチェス・カタロニア国際映画祭では、最優秀作品賞と主演女優賞（ノオミ・ラパス）の二冠に輝いています。

あらすじ

物語は、霧深い山間の牧場で暮らすマリアとイングヴァル夫婦の静かな生活から始まります。娘を亡くした二人は、ある日、羊の出産に立ち会いますが、産まれてきたのは頭部から右半身が羊、左半身から下半身が人間という奇妙な姿の子羊でした。二人はその子羊を亡くした娘と同じ「アダ」と名付け、大切に育てていきます。

そんな中、イングヴァルの弟ペートゥルが訪ねてきます。彼はアダの存在に嫌悪感を抱きますが、次第にアダを受け入れていきます。しかし、アダの母羊は、我が子を忘れられず、頻繁に鳴き声をあげます。アダを溺愛するマリアは、ついに母羊を銃で殺してしまいます。

ある夜、三人は楽しい時間を過ごしますが、その間にアダは、何者かが牧羊犬を殺し、銃を盗むところを目撃します。そして、ペートゥルはマリアを誘惑しようとし、拒否されると、母羊を殺したことをアダに告げると脅し、関係を迫ります。しかし、マリアはペートゥルを物置部屋に閉じ込めます。翌朝、ペートゥルは家を出ていき、イングヴァルはアダとトラクターを修理に出かけますが、その帰り道、何者かに銃で撃たれて殺されてしまいます。

イングヴァルを殺したのは、アダの本当の父である獣人でした。獣人はアダの手を引き、山へ消えていきます。マリアは、夫とアダを失った絶望に打ちひしがれます。

キャスト

マリア: ノオミ・ラパス（日本語吹替：朴璐美）
イングヴァル: ヒルミル・スナイル・グドゥナソン（日本語吹替：山路和弘）
ペートゥル: ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン（日本語吹替：間宮康弘）

作品の評価

本作は、批評家からも高い評価を受けています。

Rotten Tomatoes: 183件のレビューのうち86%が高評価で、平均点は10点満点中7.2点。「暗い想像力に富み、主演二人の印象的な演技によって命を吹き込まれた」と評されています。
Metacritic: 33件のレビューのうち、高評価が23件、賛否両論が10件で、平均点は100点満点中68点となっています。

作品のテーマ

本作は、親子の絆、自然との共生、そして人間のエゴイズムといったテーマを、独特な映像美とショッキングな展開で描き出しています。人間の業を描いた寓話として、観る者に深い問いを投げかける作品です。

外部リンク

公式ウェブサイト（日本語）
Lamb (@LambMovie) - X（旧Twitter）
映画『LAMB／ラム』公式 (@LAMBMOVIE_JP) - X（旧Twitter）
映画『LAMB／ラム』公式 (@lambmovie_jp) - Instagram
LAMB/ラム - allcinema
LAMB ラム - KINENOTE
LAMB/ラム - MOVIE WALKER PRESS
Lamb - オールムービー（英語）
Lamb - IMDb（英語）

もう一度検索