LIVE!! ACT TULIP

LIVE!! ACT TULIP ～渋谷公会堂における実況盤～

『LIVE!! ACT TULIP ～渋谷公会堂における実況盤～』は、日本のロックバンド、チューリップによるライブアルバムで、1973年12月1日にリリースされました。本作には、1973年9月23日に渋谷公会堂で行われたライブの様子が収録されています。このアルバムは、日本において「ライブ」という言葉をアルバムタイトルに初めて使用したものとされていますが、正確にはそれ以前にリリースされたアルバムも存在します。

バンドは「心の旅」のヒットによって多くの注目を集めており、本作で収録されている音楽はその人気を反映しています。実際、渋谷公会堂での振り返りや、バンドメンバーのコメントが含まれているコンサートプログラムも収められており、当時の雰囲気を感じることができます。実際のライブの完全な形は、2008年のボックスセット「LIVE ACT TULIP 1973-1979」で発売され、そこには未発表曲も収録されています。

アルバムの詳細

本作には、以下の楽曲が収録されています。SIDE 1には「夢中さ君に」、「新しい地球を作れ」、「早くおいで」、「道化者」など、誰もが知る名曲が並び、特に「心の旅」は姫野達也のボーカルによって繊細に表現されています。SIDE 2では、安部俊幸が歌う「思えば遠くへ来たものだ」や、財津和夫の弾き語りによる「イエスタデイ」、姫野達也の独唱による「四月になれば彼女は」など、各ボーカリストの魅力が発揮されています。

特筆すべきは、メドレー形式で構成された曲の数々です。「夢中さ君に」、「魔法の黄色い靴」、「道化者」、「心の旅」と続く一連のメドレーでは、ライブのエネルギーが高まっていく様子が聴く人にも感じられます。この演奏には、参加したストーリービル・ダンディーズという恵まれたジャグバンドが加わり、バンドメンバーは主にボーカルやコーラスに専念しました。

アルバムの影響

このライブアルバムのリリースは、当時の日本の音楽シーンにおいて重要なイベントの一つとなりました。チューリップというバンドがもたらしたサウンドは、多くのファンに支持され、今もなお日本の音楽文化に影響を与えています。このタイトルは2008年まで使用され、長年にわたりバンドのブランドの一部となりました。

2016年には、クリプトンがマスターテープをデジタルリマスターし、ハイレゾ配信も行いました。これにより、新たな世代のリスナーにもこの名盤が届くようになり、チューリップの音楽をより多くの人々に楽しんでもらう機会が生まれました。

本アルバムは、ただのライブ音源にとどまらず、チューリップの楽曲やそのパフォーマンスの魅力を余すところなく伝えています。これからも多くの人に愛される作品であることが期待されます。

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