LIVE COMPLETE '95〜96

長渕剛『LIVE COMPLETE '95〜'96』：ライブの熱気を凝縮した2枚組アルバム

1996年10月25日、長渕剛のライブアルバム『LIVE COMPLETE '95〜'96』が東芝EMI／エキスプレスよりリリースされました。95～96年に行われた2つのツアー、『いつかの少年』と『KAZOKU（家族）』から選りすぐりの楽曲を収録した、2枚組CDという豪華な内容となっています。当初は20万枚限定生産という、入手困難なアルバムとして話題を呼びました。しかし、2006年には24ビット・デジタル・リマスタリングが施され、より高音質で、価格も抑えられた形で再リリースされています。

アコースティックとバンドサウンド、両方の魅力

このアルバムは、DISC1をアコースティックサウンド、DISC2をバンドサウンドで構成することで、長渕剛の音楽性の幅広さを際立たせています。アコースティックギターを基調としたしっとりとした楽曲から、バンド演奏による力強い楽曲まで、様々な表情の長渕剛の音楽が堪能できます。

DISC1では、アコースティックギター、アコースティックピアノ、ブルースハープといったシンプルな編成で、長渕剛の繊細な歌声と情感豊かな演奏が前面に押し出されています。代表曲に加え、「傷まみれの青春」のカップリング曲である「LICENSE」など、コアなファンにも嬉しい選曲が魅力です。

一方、DISC2では、バンドサウンドによる演奏が炸裂。力強いドラム、ベース、ギターが織りなすサウンドは、ライブ会場の熱気をそのまま感じさせる迫力があります。長渕剛のシャウトやギターソロも、よりダイナミックに聴こえます。

豪華メンバーが参加したツアー

『LIVE COMPLETE '95〜'96』に収録されているライブは、豪華なメンバーによって支えられていました。

1995年「いつかの少年」ツアーには、長渕剛に加え、アコースティックギター、フラットマンドリンの笛吹利明、アコースティックギター、コーラスの浜田良美が参加。
1996年「KAZOKU」ツアーには、長渕剛、ドラムスの島村英二、ベースの岡沢章、アコースティックギターの笛吹利明、エレクトリックギターの矢島賢、キーボードのエルトン永田（永田一郎）、ギター、コーラスの浜田良美といった、錚々たるメンバーが名を連ねています。

特に、「KAZOKU」ツアーでは、長渕剛ツアーのキーボード奏者として中西康晴や国吉良一が知られていますが、このツアーのみエルトン永田が担当している点が興味深い点です。また、矢島賢はこのツアーが最後の参加となりました。

聴き応え十分の選曲

収録楽曲は、代表曲から隠れた名曲まで、バラエティに富んだ選曲となっています。有名な「乾杯」「巡恋歌」のような大ヒット曲は入っていませんが、「ひざまくら」「友よ」「家族」といった名曲に加え、「気張いやんせ」「交差点」「月が吠える」「身をすててこそ」など、ライブで特に盛り上がる楽曲が多数収録されています。どの楽曲も、長渕剛の圧倒的な歌唱力と演奏技術、そしてバンドメンバーの熱演によって、ライブ会場にいるかのような臨場感を味わえます。

長渕剛の音楽を堪能できる一枚

『LIVE COMPLETE '95〜'96』は、アコースティックとバンドサウンドの両面から長渕剛の音楽の魅力を存分に堪能できる、ファン必携のアルバムです。長渕剛のキャリアにおける重要な時期を記録したこのアルバムは、彼の音楽人生を理解する上で、欠かせない一枚と言えるでしょう。限定盤としてリリースされたため、中古市場でも高値で取引されていることも多いですが、再リリースによってより多くの人が彼の音楽に触れることができるようになりました。 ぜひ、このアルバムで長渕剛の世界観に浸ってみてください。

もう一度検索