LOVE CAN GO THE DISTANCE

山下達郎 シングル「LOVE CAN GO THE DISTANCE」詳細解説

1999年11月10日、山下達郎の33作目のシングル「LOVE CAN GO THE DISTANCE」がリリースされました。本シングルは、山下達郎のキャリアにおいていくつかの重要な特徴を備えています。まず、これが彼の初の12cmCDシングルであるという点です。そして、NTTコミュニケーションズの企業イメージCMソングとして書き下ろされた「LOVE CAN GO THE DISTANCE」と、ディズニー映画『ピノキオ』の主題歌「WHEN YOU WISH UPON A STAR」のカバーという、2曲の楽曲が収録されている点も注目に値します。

「LOVE CAN GO THE DISTANCE」は、アルバム『ON THE STREET CORNER 3』からの先行シングルとして発表されました。この楽曲は、アルバム制作にあたって山下達郎が“オン・スト”のコンセプトに合うコンテンポラリーな楽曲を探し求めた結果、既存作品が見つからなかったことから、アラン・オデイとの共作によるアカペラ楽曲として制作されたものです。アルバムバージョンでは、イントロにエフェクトが追加されたリミックスバージョンが収録されています。

一方、「WHEN YOU WISH UPON A STAR」は、アルバム『SEASON'S GREETINGS』の制作時にレコーディングされた未発表音源です。1940年のディズニー映画『ピノキオ』の主題歌をカバーしたもので、後にアルバム『SONORITE』にも収録されました。この楽曲は、アルバム『SEASON'S GREETINGS』制作の際にレコーディングされながらも、長らく日の目を見なかった隠れた名曲として、ファンに知られています。

本シングルは限定盤としてリリースされ、大きな話題を呼びました。12cmCDシングルという新しいフォーマットを採用し、さらに「LOVE CAN GO THE DISTANCE」と「WHEN YOU WISH UPON A STAR」という魅力的な2曲を収録したことで、多くの音楽ファンを魅了しました。

「LOVE CAN GO THE DISTANCE」は、山下達郎の音楽性における新たな試みと言えるでしょう。CMソングとして制作された楽曲でありながら、その高い音楽性は多くのリスナーを虜にし、彼の幅広い音楽性を示す一例となっています。また、「WHEN YOU WISH UPON A STAR」のカバーは、山下達郎の音楽的嗜好と、ディズニー作品への深い造詣を垣間見ることができる、興味深い側面でもあります。

本シングルは、山下達郎の音楽史において重要な位置を占める作品であり、その後の彼の活動にも大きな影響を与えたことは間違いありません。このシングルを通じて、彼の音楽への探究心と、多様な音楽表現への挑戦を改めて知ることができるでしょう。そして、このシングルは、多くの音楽ファンにとって、彼の音楽の魅力を再確認する機会となったはずです。

シングルには、それぞれの楽曲のオリジナルカラオケバージョンも収録されており、ファンにとって、より楽曲を楽しむためのオプションを提供しています。これらのカラオケバージョンは、ファンが自身の歌声で楽曲を再現したり、楽曲の構成をより深く理解する際に役立つでしょう。

このように、「LOVE CAN GO THE DISTANCE」は、山下達郎の音楽キャリアにおいて、重要な転換期を象徴する作品と言えます。初の12cmCDシングル、CMソング、未発表曲の収録など、様々な要素が合わさり、彼の音楽性を多角的に理解できる、魅力的な作品です。

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