LST-3 (戦車揚陸艦)

LST-3 (USS LST-3)

LST-3は、アメリカ海軍が第二次世界大戦中に運用した戦車揚陸艦で、LST-1級に属しています。この艦の建造は1942年に始まり、主に戦場での戦車や兵員の輸送を目的としていました。

建造の経緯

LST-3は1942年6月29日にペンシルバニア州ピッツバーグにあるドラヴォ・コーポレーションで起工されました。およそ3ヶ月後の9月19日には進水し、1943年2月8日にはアメリカ海軍に就役しました。初代司令官としてロイ・バトラー海軍大尉が任命され、彼の指揮の下、艦は任務に就く準備を進めました。

艦歴：アメリカ海軍

第二次世界大戦の勃発後、LST-3は幾つかの重要な作戦に参加しました。まず、ハスキー作戦では1943年7月9日から8月17日まで活動し、次いで南部フランス侵攻において1944年の8月15日から9月25日まで従事しました。これらの作戦では、艦は輸送任務を果たし、連合軍の勝利に寄与したと言えます。しかし、1944年12月23日にはチュニジアのビゼルトでアメリカ海軍としての任務を終え、イギリス海軍に移管される結果となりました。

イギリス海軍への移行

1944年12月24日、LST-3はイギリス海軍に所属するHM LST-3として運用されることとなりました。この時期、艦はイタリアのメッシーナやブリンディジ、さらにはベニスやナポリといった都市を訪問しました。また、マルタやジブラルタルなどの重要拠点にも出入りしており、イギリス海軍としての役割を全うしていました。戦争終結後の1945年9月28日には、タラントで艦体の修理を行い、さらなる使用に備えました。

戦後の扱い

戦後の1946年4月、HM LST-3はアメリカ本国に帰還し、翌月の5月に再びアメリカ海軍に就役しました。しかし、この再就役は長く続かず、1946年6月19日には除籍処分となりました。その後、1947年9月10日に廃棄のため売却されることになります。戦争中の活躍が評価され、LST-3は従軍星章を2つ受章しています。

LST-3はその運用を通じて、戦争の動向に多大な影響を与えた艦船の一つであり、歴史的意義を持つ存在となっています。

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