Left 4 Dead 2
『Left 4 Dead 2』（レフト フォー デッド ツー、略称: L4D2 ）は、Valve Softwareが開発した協力型FPSゲームであり、2009年11月17日に発売されました。前作『Left 4 Dead』の続編として、舞台をアメリカ南東部に移し、新たなキャラクター、感染者、武器、そしてゲームモードが追加され、より進化した協力プレイが楽しめます。
物語は、ジョージア州からルイジアナ州にかけてのアメリカ南東部を舞台に展開されます。プレイヤーは、凶暴化した感染者が徘徊する都市からの脱出を目指す4人の生存者（高校教師コーチ、自動車整備工エリス、ギャンブラーのニック、テレビ局アシスタントのロシェル）から一人を選択し、協力して過酷な状況を生き抜きます。キャンペーンは5つのステージに分割され、ホテルからショッピングモール、遊園地、沼地、そして街へと舞台を移しながら、物語は進んでいきます。
キャンペーンモードでは、AI操作の3人の仲間を連れてシングルプレイを楽しむことも、オンラインで4人でのマルチプレイをすることも可能です。また、Xbox 360版ではオフラインでの画面分割プレイにも対応しています。さらに、対戦モードやサバイバルモードも用意されており、様々なプレイスタイルで楽しむことができます。発売後には、新たな3つのステージがDLCとして追加され、PC版では無料で、Xbox 360版では有料で提供されています。これらのDLCには、前作の登場人物が登場するストーリーも含まれており、ファンにとっては見逃せない要素となっています。現在では、PCのDL版にはこれらのDLCが最初から含まれており、全8ステージ構成となっています。
前作では、狭い場所や障害物の多い場所に立てこもることで敵の侵入を防ぎやすくなっていましたが、今作ではゲームデザインとしてそれが排除されています。マップは開けた場所が多くなり、新たな特殊感染者の登場によって、狭い通路も安全な場所とは言えなくなっています。さらに、ゲーム中には警報が鳴り響くイベントが発生し、警報を解除するまでは敵が次々と襲ってくるため、常に動き続けることを強いられます。フィナーレでも、救助を待つ場所や脱出場所は開けた場所や移動しながら対処する必要があるため、常に緊張感のあるゲームプレイが楽しめます。
基本システムは前作を踏襲しており、プレイヤーは様々な銃火器を駆使して感染者の群れを突破し、危険な街から脱出することが目的となります。プレイヤーキャラクターは見た目こそ異なるものの、性能に違いはありません。ただし、CPUが操作する場合は、キャラクターによって使用する武器に傾向があります。
プレイヤーキャラクターは以下の4人です。
コーチ：高校の体育教師で、今作のプレイヤーメンバーの中で最年長です。
ニック：逃走中のギャンブラー詐欺師で、作中で着用している白い高級スーツは盗品です。
ロシェル：テレビ局のアシスタントプロデューサーで、男勝りな性格をしています。デペッシュ・モードのシャツを着ているのが特徴です。
エリス：おしゃべりな機械工で、メンバー中最年少です。
上記以外にも、生存者を船で運ぶ救助者バージルや、ショッピングモールで立てこもっている武器屋の店主ウィテカーなどの生存者がゲーム中に登場します。
武器には、攻撃力が高いが弾数制限のある「プライマリウェポン」、弾数が無限もしくは近接攻撃限定の「セカンダリウェポン」、体力を回復する「回復アイテム」「一時回復アイテム」、そして使い捨ての「投擲武器」があります。それぞれに新たな武器が追加され、戦略の幅が広がっています。
「プライマリウェポン」には、スナイパーライフル、機関銃、グレネードランチャーが追加されました。「セカンダリウェポン」には、マグナムや様々な近接武器が追加され、通常感染者に対しては非常に強力です。また、「投擲武器」には、感染者をおびき寄せる「ブーマーの胆汁」が追加されました。「回復アイテム」には、死亡したプレイヤーを復活させる「AED」や、武器を強化する「特殊弾薬」が追加され、「一時回復アイテム」には、一時的に移動速度を上げる「アドレナリン」が追加されています。特定の場所に設置されている「レーザーサイト」を装着することで、一部の武器の命中精度を上げることも可能です。
殴り攻撃のクールタイムやダウンからの復帰システムなど、前作から変更された点もあります。
スカベンジモード：生存者と感染者に分かれて戦う対戦モード。生存者は燃料タンクを発電機に規定数注ぎ、感染者はそれを阻止します。
リアリズムモード：キャンペーンモードを上級者向けに調整したモード。プライマリウェポンが削除され、感染者の耐久力が上昇するなどの変更が加えられています。
2010年には、追加キャンペーン『The Passing』と『The Sacrifice』が配信されました。『The Passing』は前作のキャラクターが登場するストーリーで、『The Sacrifice』では前作のキャラクターを操作することができます。
また、『The Passing』の配信と同時に、様々なルールでプレイできる「ミューテーション」モードが追加されました。
今作では、通常感染者にも特別な能力を持つ個体が追加され、難易度が高まっています。
CEDAエージェント：耐火服を着ており、炎ダメージを受けません。まれにブーマーの胆汁爆弾を落とします。
クラウン：ピエロの格好をしており、音で感染者を引き連れてきます。
マッドマン：泥の中から現れ、攻撃されると画面に泥が付着します。
建設作業員：イヤーパッドを付けているため、パイプ爆弾に引き寄せられません。
暴動鎮圧隊員：前面が装甲で覆われており、後ろから攻撃しないと倒せません。
倒れた生存者：主人公たちと同等の装備を持っており、倒すとアイテムを落とします。
ジミーギブスジュニア：非常に稀に出現する感染者で、通常感染者よりも耐久力が高く、特殊な攻撃が無効化されます。
前作から登場している特殊感染者については、変更点のみを記載します。
ブーマー：ゲロを浴びせるだけでなく、爆発時によろめかせる効果が追加されました。
ハンター：飛び掛かり方が変更されています。
スモーカー：見た目が変化しています。
タンク：CPUのAIが改善されています。
ウィッチ：昼間でも登場するようになり、リアリズムモードでは即死攻撃となります。
今作で追加された特殊感染者は以下の通りです。
スピッター：遠距離から酸性の液を吐き、地面に残り続けることで、籠もる戦法を困難にします。
ジョッキー：プレイヤーに乗り移り、危険な場所に誘導します。
チャージャー：プレイヤーを掴み上げて地面に叩きつけます。
日本、ドイツ、イギリス版では、不適切な表現があるとしてパッケージに修正が施されています。日本版では、指の欠損がヤクザの指詰めを連想させるという理由で、親指の欠損箇所が修正されています。
E3で正式発表された本作に対し、一部のファンから不買運動とボイコットが行われました。理由は「前作のアップデートが不十分なまま続編が開発されている」、「ゲームスタイルに変化が無い」などです。ボイコットの人数は最大で4万人規模にまで膨れ上がりました。
Valveは、本作の容量が前作のダウンロードコンテンツでは補いきれないほど増大である事をアピールし、ボイコット活動のリーダーを本社に招きテストプレイをさせました。その後、前作の追加DLCを販売開始した事から、ボイコット活動は終結しました。しかし、一部の参加者はその後もボイコットを続けています。
上記のボイコット活動に際し、Valveのマネージングディレクターのゲーブ・ニューエルは「私は貴方の作ったキャンペーンをボイコットします」と発言しました。
この発言に対し、ゲーマーがゲーブ・ニューエルを自分の居住地であるオーストラリアに招待する為の募金活動を行い、成功しました。旅費はValveが負担し、集まった寄付金は慈善団体に寄付されています。
本作はXbox 360で発売されましたが、PlayStation 3では発売されていません。プロジェクトリーダーのチェット・ファリゼックは、インタビューにおいて、協力プレイ重視である本作のゲーム性を踏まえ、現時点での環境はXbox 360の方がPlayStation 3よりも優れていると説明しています。
また、オーストラリアでは、OFLA（倫理審査機関）の審査を通過できず、一旦発売禁止となりましたが、Valveが残虐表現を調整した修正版を提出したことで、MA15+での発売が認められました。
本作のリリースに合わせて、Valveは「Dude! Where's My Thumb 2」（オレの親指どこだよ2）コンテストを開催しました。
これは、本作の街頭広告と共に面白い写真を撮るというコンテストで、最優秀者にはXbox 360本体のカスタムデザイン、上位25名には開発チームのサイン入りXbox 360版が贈られました。
Source Engine
カウンターストライク
Left 4 Dead - 前作
バイオハザード6
公式ウェブサイト（日本語）
* Left 4 Dead 2 - Steam（日本語）
概要
物語は、ジョージア州からルイジアナ州にかけてのアメリカ南東部を舞台に展開されます。プレイヤーは、凶暴化した感染者が徘徊する都市からの脱出を目指す4人の生存者（高校教師コーチ、自動車整備工エリス、ギャンブラーのニック、テレビ局アシスタントのロシェル）から一人を選択し、協力して過酷な状況を生き抜きます。キャンペーンは5つのステージに分割され、ホテルからショッピングモール、遊園地、沼地、そして街へと舞台を移しながら、物語は進んでいきます。
キャンペーンモードでは、AI操作の3人の仲間を連れてシングルプレイを楽しむことも、オンラインで4人でのマルチプレイをすることも可能です。また、Xbox 360版ではオフラインでの画面分割プレイにも対応しています。さらに、対戦モードやサバイバルモードも用意されており、様々なプレイスタイルで楽しむことができます。発売後には、新たな3つのステージがDLCとして追加され、PC版では無料で、Xbox 360版では有料で提供されています。これらのDLCには、前作の登場人物が登場するストーリーも含まれており、ファンにとっては見逃せない要素となっています。現在では、PCのDL版にはこれらのDLCが最初から含まれており、全8ステージ構成となっています。
立てこもりの排除
前作では、狭い場所や障害物の多い場所に立てこもることで敵の侵入を防ぎやすくなっていましたが、今作ではゲームデザインとしてそれが排除されています。マップは開けた場所が多くなり、新たな特殊感染者の登場によって、狭い通路も安全な場所とは言えなくなっています。さらに、ゲーム中には警報が鳴り響くイベントが発生し、警報を解除するまでは敵が次々と襲ってくるため、常に動き続けることを強いられます。フィナーレでも、救助を待つ場所や脱出場所は開けた場所や移動しながら対処する必要があるため、常に緊張感のあるゲームプレイが楽しめます。
システム
基本システムは前作を踏襲しており、プレイヤーは様々な銃火器を駆使して感染者の群れを突破し、危険な街から脱出することが目的となります。プレイヤーキャラクターは見た目こそ異なるものの、性能に違いはありません。ただし、CPUが操作する場合は、キャラクターによって使用する武器に傾向があります。
登場人物
プレイヤーキャラクターは以下の4人です。
コーチ：高校の体育教師で、今作のプレイヤーメンバーの中で最年長です。
ニック：逃走中のギャンブラー詐欺師で、作中で着用している白い高級スーツは盗品です。
ロシェル：テレビ局のアシスタントプロデューサーで、男勝りな性格をしています。デペッシュ・モードのシャツを着ているのが特徴です。
エリス：おしゃべりな機械工で、メンバー中最年少です。
上記以外にも、生存者を船で運ぶ救助者バージルや、ショッピングモールで立てこもっている武器屋の店主ウィテカーなどの生存者がゲーム中に登場します。
新要素
武器には、攻撃力が高いが弾数制限のある「プライマリウェポン」、弾数が無限もしくは近接攻撃限定の「セカンダリウェポン」、体力を回復する「回復アイテム」「一時回復アイテム」、そして使い捨ての「投擲武器」があります。それぞれに新たな武器が追加され、戦略の幅が広がっています。
「プライマリウェポン」には、スナイパーライフル、機関銃、グレネードランチャーが追加されました。「セカンダリウェポン」には、マグナムや様々な近接武器が追加され、通常感染者に対しては非常に強力です。また、「投擲武器」には、感染者をおびき寄せる「ブーマーの胆汁」が追加されました。「回復アイテム」には、死亡したプレイヤーを復活させる「AED」や、武器を強化する「特殊弾薬」が追加され、「一時回復アイテム」には、一時的に移動速度を上げる「アドレナリン」が追加されています。特定の場所に設置されている「レーザーサイト」を装着することで、一部の武器の命中精度を上げることも可能です。
殴り攻撃のクールタイムやダウンからの復帰システムなど、前作から変更された点もあります。
新しいゲームモード
スカベンジモード：生存者と感染者に分かれて戦う対戦モード。生存者は燃料タンクを発電機に規定数注ぎ、感染者はそれを阻止します。
リアリズムモード：キャンペーンモードを上級者向けに調整したモード。プライマリウェポンが削除され、感染者の耐久力が上昇するなどの変更が加えられています。
DLC
2010年には、追加キャンペーン『The Passing』と『The Sacrifice』が配信されました。『The Passing』は前作のキャラクターが登場するストーリーで、『The Sacrifice』では前作のキャラクターを操作することができます。
また、『The Passing』の配信と同時に、様々なルールでプレイできる「ミューテーション」モードが追加されました。
感染者
今作では、通常感染者にも特別な能力を持つ個体が追加され、難易度が高まっています。
珍しい通常感染者
CEDAエージェント：耐火服を着ており、炎ダメージを受けません。まれにブーマーの胆汁爆弾を落とします。
クラウン：ピエロの格好をしており、音で感染者を引き連れてきます。
マッドマン：泥の中から現れ、攻撃されると画面に泥が付着します。
建設作業員：イヤーパッドを付けているため、パイプ爆弾に引き寄せられません。
暴動鎮圧隊員：前面が装甲で覆われており、後ろから攻撃しないと倒せません。
倒れた生存者：主人公たちと同等の装備を持っており、倒すとアイテムを落とします。
ジミーギブスジュニア：非常に稀に出現する感染者で、通常感染者よりも耐久力が高く、特殊な攻撃が無効化されます。
特殊感染者
前作から登場している特殊感染者については、変更点のみを記載します。
ブーマー：ゲロを浴びせるだけでなく、爆発時によろめかせる効果が追加されました。
ハンター：飛び掛かり方が変更されています。
スモーカー：見た目が変化しています。
タンク：CPUのAIが改善されています。
ウィッチ：昼間でも登場するようになり、リアリズムモードでは即死攻撃となります。
今作で追加された特殊感染者は以下の通りです。
スピッター：遠距離から酸性の液を吐き、地面に残り続けることで、籠もる戦法を困難にします。
ジョッキー：プレイヤーに乗り移り、危険な場所に誘導します。
チャージャー：プレイヤーを掴み上げて地面に叩きつけます。
パッケージの修正
日本、ドイツ、イギリス版では、不適切な表現があるとしてパッケージに修正が施されています。日本版では、指の欠損がヤクザの指詰めを連想させるという理由で、親指の欠損箇所が修正されています。
ボイコット
E3で正式発表された本作に対し、一部のファンから不買運動とボイコットが行われました。理由は「前作のアップデートが不十分なまま続編が開発されている」、「ゲームスタイルに変化が無い」などです。ボイコットの人数は最大で4万人規模にまで膨れ上がりました。
Valveは、本作の容量が前作のダウンロードコンテンツでは補いきれないほど増大である事をアピールし、ボイコット活動のリーダーを本社に招きテストプレイをさせました。その後、前作の追加DLCを販売開始した事から、ボイコット活動は終結しました。しかし、一部の参加者はその後もボイコットを続けています。
Valveによるボイコット
上記のボイコット活動に際し、Valveのマネージングディレクターのゲーブ・ニューエルは「私は貴方の作ったキャンペーンをボイコットします」と発言しました。
この発言に対し、ゲーマーがゲーブ・ニューエルを自分の居住地であるオーストラリアに招待する為の募金活動を行い、成功しました。旅費はValveが負担し、集まった寄付金は慈善団体に寄付されています。
発売禁止騒動
本作はXbox 360で発売されましたが、PlayStation 3では発売されていません。プロジェクトリーダーのチェット・ファリゼックは、インタビューにおいて、協力プレイ重視である本作のゲーム性を踏まえ、現時点での環境はXbox 360の方がPlayStation 3よりも優れていると説明しています。
また、オーストラリアでは、OFLA（倫理審査機関）の審査を通過できず、一旦発売禁止となりましたが、Valveが残虐表現を調整した修正版を提出したことで、MA15+での発売が認められました。
オレの親指どこだよ2
本作のリリースに合わせて、Valveは「Dude! Where's My Thumb 2」（オレの親指どこだよ2）コンテストを開催しました。
これは、本作の街頭広告と共に面白い写真を撮るというコンテストで、最優秀者にはXbox 360本体のカスタムデザイン、上位25名には開発チームのサイン入りXbox 360版が贈られました。
脚注
Source Engine
カウンターストライク
Left 4 Dead - 前作
バイオハザード6
外部リンク
公式ウェブサイト（日本語）
* Left 4 Dead 2 - Steam（日本語）
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