M115 203mm榴弾砲

M115 203mm榴弾砲は、1939年にアメリカ合衆国で開発された牽引式の榴弾砲です。開発当初のM1、生産技術向上版のM2、そして第二次世界大戦後に改名されたM115がありますが、基本構造は同一です。

概要

M115は、4輪の牽引式榴弾砲であり、自走化したものがM110 203mm自走榴弾砲です。アメリカ陸軍を始め、9か国で採用されました。

陸上自衛隊では、草創期に68門が供与され、米軍供与品のM2として野戦特科部隊が運用していました。平成6年度までに全車が退役しましたが、北千歳駐屯地、土浦駐屯地、湯布院駐屯地などで退役装備が展示されています。

装備部隊

特科教導隊
第5射撃中隊

諸元・性能

M115 203mm榴弾砲の主な諸元と性能は以下の通りです。

種別：榴弾砲
口径：203mm（8インチ）
砲身長：5,100mm（25口径）
重量：14,400kg
全長：10,800mm
砲員数：20名
最大射程：16,700m（榴弾）
発射速度：20発/時（持続）、10発/分（最大）
弾薬：分離弾薬筒

登場作品

M115 203mm榴弾砲は、様々な映画やドラマに登場しています。

映画
『宇宙大怪獣ドゴラ』：陸上自衛隊の装備として登場。北九州市上空に出現したドゴラに対し対空射撃を行うものの、効果は不明。ミニチュアのみが登場します。
『地球防衛軍』：陸上防衛隊の装備として登場。ミステリアンドーム攻撃のため、18tけん引車M4に牽引され富士山麓へ輸送されます。撮影には実物が使用されましたが、発砲シーンはありません。
テレビドラマ
『大鉄人17』：第12話に国際平和部隊の榴弾砲として登場。ブレイン党の基地とされる山岳地帯への総攻撃に使用され、実物の射撃シーンが映し出されました。

M115 203mm榴弾砲