M70 (天体)

M70（NGC 6681）についての詳細

M70は、いて座に存在する球状星団であり、1781年に発表されたメシエカタログの最終項目です。この星団は、1997年に話題となったヘール・ボップ彗星が発見される前に、1995年に観測されている際に偶然発見されました。アラン・ヘールとトーマス・ボップがM70を観察している時に、ヘール・ボップ彗星を発見したのです。

特徴と観測方法

M70は双眼鏡で観察すると、その中心に微かに輝く小さな点が見えます。口径10cmの望遠鏡を使って高倍率で見ると、中心部には不規則な点が見られ、さらに口径20cmの望遠鏡では、観察結果に大きな変化は見られませんが、口径30cmになるといくつかの星が中心部から認識できるようになります。

観測史

1764年の観測の結果、シャルル・メシエによって1780年8月31日に発見され、M69と同時に記録されました。メシエは、この天体を「星のない星雲」と表現し、M69に対して先行する存在として紹介しました。一方、ウィリアム・ハーシェルは、M70を「M3のミニチュア」と見なしました。彼の観測により、M70は星団として特徴的な形状を持つことが確認されました。

その後、ジョン・ハーシェルもこの星団を観測し、「大きくて明るく、中心部分が徐々に周囲から光明るくなっている」と記述しました。彼によると、星の光度は14等から17等の範囲に分布しています。カミーユ・フラマリオンは「星団の北東部分に美しい重星が配置されており、北北西には9等星が見える」とその観察を記録しています。

結論

M70はその発見の背景や特徴から、多くの天文学者にとって興味深い天体となっています。他の星団や天体との比較によって、その独自性が際立っています。星空の観察に興味がある方々には、M70は必見の星団と言えるでしょう。

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