MADE IN MELBOURNE

MADE IN MELBOURNE

『MADE IN MELBOURNE』（メイド・イン・メルボルン）は、日本のフュージョンバンド、カシオペアによるライブ映像作品および同名のライブアルバムです。

映像作品としてのリリース

この作品はまず映像メディアとして登場しました。1992年6月25日にパイオニアLDCよりレーザーディスク（LD）とVHSのフォーマットでリリースされました。その後、2000年9月13日には、同時期のライブ作品『JOIA』と共に『LIVE HISTORY PART2』としてDVDで再販されています。特にLD版（品番: PIBL-1003）には、特典映像としてギタリスト野呂一生のインタビューが追加収録されました。

収録されているのは、1992年2月26日にオーストラリア、メルボルン市内のクラブMETROで行われたライブの模様です。これは、バンドがアルバム『active』を制作していた時期に行われた公演の記録です。

映像と音源の展開

このメルボルン公演の音源と映像は、二つの作品に分けて発表されるという手法が取られました。映像による魅力が高い楽曲は映像作品『MADE IN MELBOURNE』に、サウンドをじっくり聴くことに適した楽曲はライブアルバム『WE WANT MORE』にそれぞれ収録されました。同じライブの記録を異なるコンセプトで楽しめるように意図されています。

CDアルバムとしてのリリース

映像作品から遅れて、1994年3月24日にはパイオニアLDCから同名のCDアルバム『MADE IN MELBOURNE』もリリースされました。カシオペアがパイオニアLDCへ移籍後のリリースであり、ライブビデオ版の音源を基に制作されたと考えられています。

参加ミュージシャン

このメルボルン公演および作品に参加したメンバーは以下の通りです。

野呂一生 – ギター、パーカッション
向谷実 – キーボード
鳴瀬喜博 – ベース
日山正明 – ドラム、パーカッション

このライブは、ドラマー日山正明が1992年8月に病気療養のためバンドを脱退する前の貴重な記録です。この4人編成でのパフォーマンスを捉えた作品は、カシオペアの歴史において重要な意味を持ちます。

制作背景

映像作品の制作には、映像監督Noel McDonald、ディレクターBruce Permezel、録音・ミキシング・エンジニア杉森浩二らが関わりました。CDアルバム版では、エグゼクティブ・プロデューサーに奥田亮一、水谷義昭、レコーディング・ミックスエンジニアは杉森浩二、マスタリング・エンジニアは小鐵徹が名を連ねるなど、主要スタッフがクレジットされています。

作品の意義

『MADE IN MELBOURNE』は、カシオペアの1990年代初頭におけるライブ活動、特に海外公演の記録として価値があります。また、日山正明在籍時のライブパフォーマンスを収めた作品として、バンドの特定の時期を伝える貴重な資料であり、映像と音源で多角的にライブの魅力を伝える試みとしても注目されます。

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