MEGU・OMO 街へ出よう

MEGU・OMO 街へ出よう：人気声優が贈る『スレイヤーズ』の世界

1995年10月12日から1996年4月4日にかけて、TBSラジオで放送されたラジオ番組『MEGU・OMO 街へ出よう』。人気声優、林原めぐみさんと西村智博さんがパーソナリティを務めたこの番組は、深夜の放送時間にもかかわらず、多くのリスナーを魅了しました。番組タイトルにもなっている「街へ出よう」は、林原めぐみさんのオリジナルアルバム『Enfleurage』に収録されている楽曲です。

番組構成：ラジオドラマとトークの融合

番組は大きく分けて2つのパートで構成されていました。前半パートは、角川書店発行の『月刊ドラゴンマガジン』で連載されていた『スレイヤーズ』シリーズの短編外伝『スレイヤーズすぺしゃる』を再構成したラジオドラマ『スレイヤーズEX.』を放送。独特の世界観と魅力的なキャラクターたちが織りなすストーリーは、多くのリスナーを『スレイヤーズ』の世界へと誘いました。

後半パートは、林原めぐみさんと西村智博さんによる軽妙なトーク。二人の息の合った掛け合いと、時に下ネタにも発展する自由なトークは、深夜のリスナーにとって最高のエンターテイメントでした。特に人気だったのが、リスナーから寄せられた様々なエピソードを紹介するコーナー。リスナーの喜びや悲しみを、まるで魔法のように表現する演出は、番組独特の温かい雰囲気を作り出していました。

『スレイヤーズEX.』が放送されない回は、二人のトークが全編に渡って展開されました。このトークパートでは、二人のパーソナリティの人間性や、アニメ業界の裏話など、貴重な話が飛び交っていました。

放送時期と役割：アニメ放送の空白を埋める

この番組が放送された時期は、テレビアニメシリーズ『スレイヤーズ』と『スレイヤーズNEXT』の放送中断期間と重なっていました。そのため、番組は、アニメファンにとって貴重な情報源となり、『スレイヤーズNEXT』の放送開始に向けた期待感を高める役割を果たしました。番組内で、最新情報やアニメに関する話題が提供されるなど、ファンの期待に応える内容となっていました。

ゲスト出演：豪華声優陣やクリエイターが集結

番組には、数々の豪華ゲストが出演しました。小説家の神坂一さん、イラストレーター・漫画家のあらいずみるいさん、アニメ演出家の渡部高志さんなど、アニメ業界を代表する方々が番組を盛り上げました。彼らの貴重なエピソードや制作秘話は、リスナーにとって貴重な情報源となりました。

人気のコーナー：リスナー参加型の企画も充実

番組内では、リスナー参加型のコーナーも展開されました。特に人気だったのが「嵐のシャンティ」と「暴れちゃいやぁ〜ん(ズ)」の2つのコーナーです。「嵐のシャンティ」では、二人のパーソナリティが自由なトークを展開し、時には下ネタにも発展するなど、リスナーを笑わせました。「暴れちゃいやぁ〜ん(ズ)」は、リナ・インバースの決め台詞「暴れちゃうぞ〜!!」をもじったコーナーで、リスナーの様々なエピソードを紹介する企画です。投稿者の気持ちを表すために、「竜破斬（ドラグ・スレイブ）」などの魔法が用いられるなど、番組独自の演出が施されていました。

番組の評価：深夜ラジオの金字塔

『MEGU・OMO 街へ出よう』は、深夜ラジオ番組として高い人気を博しました。人気声優による軽妙なトークと、『スレイヤーズ』の世界観を融合させた番組構成は、多くのリスナーを魅了しました。放送期間は短かったものの、リスナーの心に深く刻まれた番組と言えるでしょう。また、同時期に文化放送で放送された『有希と美冬のスレイヤーズPachi2（パチパチ）ナイト』と構成が類似していた点も興味深いところです。

この番組は、単なるラジオドラマやトーク番組ではなく、アニメファンとパーソナリティ、そしてリスナーたちが一体となって作り上げた、かけがえのない空間だったと言えるでしょう。

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