MIHO MUSEUM

MIHO MUSEUM - 美術館の宝庫

MIHO MUSEUM（ミホ ミュージアム）は、滋賀県甲賀市に位置し、1997年11月に開館しました。この美術館は、宗教法人神慈秀明会の会主である小山美秀子さんが収集したコレクションを展示する目的で設立され、運営は公益財団法人秀明文化財団が行っています。MIHO MUSEUMはその建物自体も注目されており、2001年には土木学会デザイン賞の優秀賞を受賞しました。

美術館の設計と環境への配慮

美術館は「桃源郷」をイメージして設計されています。特に特徴的なのは、建物の約80%が地下に隠れていることです。これにより、美術館は周囲の美しい自然環境を保護しながら、訪れる人々に特別な体験を提供します。レセプション棟からは桜並木を通り、トンネルをくぐった後、吊り橋を渡って展示館にたどり着く設計になっています。また、訪問者の利便性を考慮して、レセプション棟と展示館の間では電気自動車が運行されています。

多彩なコレクション

MIHO MUSEUMの収蔵品は、ギリシア、ローマ、エジプト、中近東、ガンダーラ、中国、日本など、実に多岐にわたる時代と地域から選ばれた2000点以上の優れた作品から成り立っています。これらのコレクションの形成には数百億円が投じられ、日本の私立美術館の中でも有数の規模を誇っています。中でも、エジプトの隼頭神（ホルス）像や、ガンダーラの仏立像は特に注目されるべき作品です。加えて、重要文化財に指定されている作品も多く収蔵されています。

履歴と館長の紹介

歴代の館長には、哲学者であり作家でもある初代の梅原猛氏や、京都府関連の各職を経た井上裕雄氏、現在は東京大学名誉教授の辻惟雄氏がいます。また、熊倉功夫氏も、第4代館長を務めるなど、各界の著名人が館長を歴任しており、それにより館の運営に深みが増しています。

アクセスと周辺施設

アクセスは、公共交通機関や自動車、タクシーが利用可能で、最寄りの駅からは便利な交通手段があります。JR東海道本線の石山駅からは、ミホミュージアム行きのバスで直接アクセスでき、信楽駅からはコミュニティバスが運行されています。車の場合は、新名神高速道路の信楽ICから約20分の距離です。

その他の情報

MIHO MUSEUMでは、食事や休憩ができるレストランや喫茶室、売店もあり、秀明自然農法に基づいた新鮮な食材を使用したメニューを提供しています。また、美術館の活動としては、ポール・ウィンター率いる「Paul Winter Consort」のアルバム「Miho: Journey to the Mountain」がグラミー賞を受賞するなど、芸術と文化の発信地としても知られています。さらに、ルイ・ヴィトンのクルーズ・コレクションも開催されるなど、多くのイベントが行われています。

MIHO MUSEUMは、ただの美術館にとどまらず、自然との調和を大切にした空間で、豊かな文化と歴史を味わえる場所です。

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