MO：Astray

ゲーム紹介：MO:Astray

『MO:Astray』は、台湾のインディーゲームスタジオArchprayが手掛けたアクションパズルゲームで、2019年10月25日にRayarkからリリースされました。このゲームのユニークな点は、プレイヤーがスライムのような生物「MO」を操作し、廃墟と化した研究施設を探索しながら様々な能力を駆使してパズルを解くことにあります。

物語の背景

本作では、主人公MOが、研究所の廃墟内で怪物化した人間たちと遭遇しながら、道中で獲得する能力を利用して謎を解き明かしていきます。物語は、MOを導く神秘的な声や、怪物の頭に憑依することによって得られる情報、さらには各チャプター終了後に読むことができるグラフィックノベル形式の背景ストーリーから構成されています。これらの断片的な情報を織り交ぜながら、徐々に物語の全貌を明らかにしていくのです。

ゲームシステム

MOは地面を這い回り、特定の方向にジャンプしたり、壁や天井に張り付いたりすることができます。この基本的な移動方法に加えて、進行に応じて特殊なアクションが追加されます。その中には、怪物に憑依し、彼らの思念や個体情報を知ることができる機能や、青いレーザーに触れることで出現する分身を操作する要素があります。

さらに、空中で一瞬滞留した後に跳ぶことができるユニークなジャンプ機能や、力強いダッシュジャンプを行えるアクションも利用できます。このダッシュジャンプは、他のオブジェクトを破壊したり、怪物の頭をもぎ取ることも可能です。並行して、捕食植物に飲まれることでMOの体が風船のように変化し、浮遊して移動することができる面白い仕掛けも組み込まれています。特定のロボットと一体化することにより、ミサイルやレーザーでの攻撃を行う能力も備わっています。

2020年には、さらなるプレイの楽しさを提供するために、「Speed Mode」と「デンジャラスモード」が追加されました。これらのモードでは、スピードランや高難易度の挑戦を楽しむことができます。

開発の背景

本作の開発スタートは、南台科技大学の学生チーム「SikaMantis」にさかのぼります。彼らは大学2年生の時に『Macrophages』というタイトルで卒業課題として制作を始めました。このプロジェクトは、ダークな世界観を持つ『LIMBO』や『INSIDE』にインスパイアを受けたもので、その後、Rayarkの共同創設者たちによって完成を目指すことになりました。

当初のアイデアは、白血球の一部であるマクロファージをテーマにしており、MOが怪物に寄生してその能力を得るという設定がありましたが、時間や技術の制約から発展した結果、憑依した相手の記憶を覗くという形に変わりました。これは、学生時代の段階でも賞を受賞し、開発チームの才能が評価されるきっかけともなったのです。

受賞歴

『MO:Astray』の開発チームは、南台科技大学在籍中にいくつかの賞を受賞しました。これには、2016年の巴哈姆特ACG創作大賽における最優秀クリエイティブ賞や審査員特別賞、青春設計節での銀賞、さらには4C数位創作競賽での優秀賞などがあります。こうした受賞歴は、彼らの実力を証明するものであり、ゲームの品質にも反映されています。

結論

『MO:Astray』は、独自のストーリー展開や魅力的なゲームメカニクスを持った作品であり、アクションパズルゲームの新たな可能性を感じさせます。これからも多くのクエストや謎解きの楽しみが待っているこのゲームを、ぜひ体験してみてください。

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