Mark 13 (核爆弾)

Mark 13 核爆弾の概要

Mark 13は、アメリカ合衆国が1950年代に開発を行っていた核爆弾の一つであり、核弾頭型であるW13も計画されていました。しかし、1953年にこの計画は中止されました。Mark 13はノーマルバージョンのファットマン（Mark 3）系列に属し、以前のMark 4やMark 6の改良型として位置付けられています。

構造と仕様

この核爆弾の外形は、ほぼ同時期に開発されたMark 6と類似しており、直径61インチ、長さ128インチのサイズを有しています。重さは約3.3トンであり、これに搭載される予定だったW13核弾頭の直径は58インチ、長さは100インチです。核弾頭は2.7トンから2.9トンの範囲であり、搭載するミサイルにはSM-62スナークミサイルまたはPGM-11 レッドストーン弾道ミサイルが想定されていました。

さらに、Mark 13は、後のMark 6後期型と同様に、92個の爆縮レンズを使用して爆発を引き起こす設計となっています。特に爆縮レンズ技術の導入により、核分裂反応をより効率的に引き出すことができるよう工夫されていました。

核実験と開発中止

Mark 13に関する唯一の核実験は、1953年5月19日にネバダ核実験場で実施されたアップショット・ノットホール作戦の一環として行われました。この実験は「Harry」と名付けられ、実験時の核出力は32キロトン（kt）に達しました。この結果は、当時の核兵器開発における重要なデータとなりました。

しかし、同年に水素爆弾の開発が進む見込みが立ち始めたことから、Mark 13の開発は早々に中止される決定が下されました。具体的には、Mark 13は1953年8月に、W13核弾頭は1953年9月にそれぞれ開発が終わりを迎えました。このように、当時の技術進歩と国際情勢の変化が、核兵器開発の方針に大きな影響を与えていたことが伺えます。

核兵器という詭弁の存在は、軍事政策や国際関係においても大きな意味を持っているため、Mark 13のような兵器がどのように発展し、そして消え去っていったのかを理解することは、冷戦に関する歴史の一部を知る上で重要です。

参考資料

• - nuclearweaponarchive.org
• - designation-systems.net

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