Microsoft Office SharePoint Designer

Microsoft SharePoint Designer について

Microsoft SharePoint Designer（マイクロソフト シェアポイントデザイナー）は、マイクロソフトが提供する無償のHTMLエディタソフトウェアです。正式名称はMicrosoft Office SharePoint Designer（マイクロソフト オフィス シェアポイントデザイナー）です。

概要

SharePoint Designerは、以前のMicrosoft FrontPageの後継製品として登場し、SharePoint製品群に組み込まれています。Microsoft Office 2007以降の製品ファミリーに位置づけられていますが、スイート製品には含まれていません。FrontPageからの名称変更は、SharePoint Webサイトのデザインやカスタマイズ機能に焦点を当てるためでした。SharePoint Designerは、HTMLレンダリングエンジンをMicrosoft Expression Webと共有しており、Internet ExplorerのTridentエンジンは使用していません。

一般的なWeb開発ツールとしての役割は、同時期に登場したExpression Webに引き継がれました。当初は有償製品でしたが、2009年4月より無償化され、自由にダウンロードできるようになりました。

歴史

SharePoint Designerと姉妹製品であるMicrosoft Expression Webは、Microsoft FrontPageの後継製品です。Expression WebがFrontPageの全機能を引き継ぐ一方で、SharePoint DesignerはMicrosoft SharePoint Webサイトの設計とカスタマイズに特化しています。SharePoint Designer 2007は当初、有償の商業ソフトウェアでしたが、2009年3月31日にフリーウェアとして公開されました。

その後、2009年4月24日には、SharePoint DesignerのService Pack 2が公開され、2010年4月21日にはSharePoint Designer 2010がダウンロード可能になりました。さらに、2011年10月24日には、MicrosoftはSharePoint Designer 2007 Service Pack 3をリリースしています。

2012年10月30日には、SharePoint Designer 2013が公開され、これがSharePoint Designerの最終バージョンとなりました。SharePoint Designerへの最後のアップデートは2016年8月2日にリリースされています。

2018年の春には、マイクロソフトの文書でMicrosoft Flow（現在のPower Automate）がSharePointワークフローのカスタマイズのためのワークフローデザイナーおよびエンジンになることが示されました。これにより、SharePoint Designerはワークフロー作成ツールとしての役割を終えることになりました。

主な特徴

SharePointサイトのデザインとカスタマイズ: SharePointサイトのページレイアウト、スタイル、ナビゲーションなどを視覚的に変更できます。
ワークフローの作成: SharePointのワークフローを視覚的にデザインし、自動化できます。これにより、承認プロセスやドキュメント管理などの業務を効率化できます。
データソースとの連携: SharePointリストや外部データソースと連携し、データの表示や更新をカスタマイズできます。
コード編集: HTML、CSS、JavaScriptなどのコードを直接編集することも可能です。

現在の状況

SharePoint Designerは、最終バージョンである2013版以降、新しいバージョンのリリースや機能更新は行われていません。SharePointのワークフロー作成は、Power Automateに移行が進んでいます。しかしながら、SharePointサイトのカスタマイズやデザインの編集においては、依然として利用されることがあります。SharePoint Designerは、SharePointサイトのデザインやカスタマイズを行うための強力なツールとして、その歴史の中で重要な役割を果たしました。

今後は、Power Automateをはじめとする新しいツールや技術を習得し、より効率的で高度なSharePointソリューションを構築していくことが推奨されます。

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