Microsoft Publisher

Microsoft Publisher（マイクロソフト パブリッシャー）

Microsoft Publisherは、マイクロソフトが開発・販売しているWindows向けの簡易DTP（デスクトップパブリッシング）ソフトウェアです。主に、名刺、チラシ、グリーティングカード、特殊な形状の用紙など、視覚的な表現を重視する文書の作成に適しています。

概要

当初はMicrosoft Solution Seriesの一部として、Microsoft MoneyやMicrosoft Worksと共にリリースされました。その後、Microsoft Officeの上位エディションにバンドルされるようになり、単体でも販売されています。

Microsoft Wordが論文やビジネス文書といった内容を重視する文書作成に向いているのに対し、Publisherは見た目のデザインに特化した文書作成を得意としています。Adobe InDesignやCorelDRAW、QuarkXPressといった他のDTPソフトウェアと比較すると、WordやMicrosoft Excelと同じような操作感で扱えるため、比較的容易に使いこなすことができます。また、価格も他のプロフェッショナル向けDTPソフトウェアに比べて安価であるという利点もあります。

Publisherには、Microsoft Office XP以降に実装されている「作業ウィンドウ」とほぼ同一のシステムが搭載されており、ユーザーインターフェースもOffice製品と共通したものが採用されています。

CMYKカラーモードでの編集にも対応しているため、印刷に適したデータ作成が可能です。また、ページレイアウト機能はWordよりも優れており、フォントを「平成明朝」や「平成ゴシック」などに設定した場合、PDF形式で出力することでAdobe Illustratorでの編集も可能となります。

日本語版の2003バージョンまでは、小冊子のページ設定において「右から左のページ順」を選択でき、日本語の縦書き小冊子を見開きでレイアウトすることができました。しかし、2007バージョン以降はこの機能が削除され、日本語の縦書き小冊子での見開きレイアウトが困難になっています。

バージョン履歴

1998年4月 - Microsoft Publisher 98 for Windows日本語版
1999年7月 - Microsoft Publisher 2000 for Windows日本語版
2001年6月 - Microsoft Publisher 2002 for Windows日本語版
2003年11月 - Microsoft Publisher 2003 for Windows日本語版
2007年11月 - Microsoft Publisher 2007 for Windows日本語版
2010年6月 - Microsoft Publisher 2010 for Windows日本語版
2013年2月 - Microsoft Publisher 2013 for Windows日本語版
2015年9月 - Microsoft Publisher 2016 for Windows日本語版
2018年8月 - Microsoft Publisher 2019 for Windows日本語版
2021年10月 - Microsoft Publisher 2021 for Windows日本語版

単体で販売されているMicrosoft Publisherの最終版は、2021年にリリースされたMicrosoft Publisher 2021となります。Office LTSCやMicrosoft 365に含まれるMicrosoft Publisherは、2026年10月13日のメインストリームサポート終了をもって、製品への同梱が廃止される予定です。

脚注

関連項目

Pages (iWork)
オフィススイートの比較

外部リンク

Microsoft Publisher
Publisher のヘルプとラーニング

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