Mitre

マイター（Mitre）: スポーツ用品の巨人

概要と歴史

マイター（Mitre）は、1817年にイギリスのヨークシャー州ハダースフィールドで設立されたスポーツ用品ブランドです。その創始者、ベンジャミン・クルークは、最初はなめし皮工場を立ち上げ、現在では世界最古のボールメーカーとして認識されています。ブランド名「マイター」は「司教冠」を意味し、ロゴもそれに由来しています。サッカーやラグビーのボールを中心に幅広い製品を展開し、特にヨーロッパではその名が広く知られています。

マイターは、1966年から2006年にかけて、世界的に有名なFAカップの公式球を供給し、40年間にわたりその価値を証明してきました。1880年代に革製のボールに独自の革加工技術を組み合わせ、サッカーボールやラグビーボールの開発を開始しました。また、ボクシンググローブやクリケット用グラブなども商品化し、ボールメーカーとしての地位を確立しました。

1888年にはプレストン・ノースエンドがマイターのボールを使用して、フットボールリーグの初代チャンピオンとなりました。その翌年には、金属製のスパイク付きサッカーシューズの制作に成功し、マイターの革製品の高い評価が広まりました。

1950年代には、18面のサッカーボールを市場に投入し、英国市場から世界市場へと展開。1978年にはモハメッド・アリのボクシングマッチでスポンサーとして参加し、その名を全米に広めました。

1995年、マイターはPentlandグループに加わり、世界55か国で販売されています。2006年にはJリーグにおいて水戸ホーリーホックとサプライヤー契約を結び、日本市場への展開を本格的に開始しました。

ボールの特徴

マイターのサッカーボールは、内部に天然ラテックスチューブを多く使用しています。このデザインにより、少量の空気でも真球を形成しやすくなっています。さらに上級モデルには、剥がれにくい構造と重心バランスを取るための工夫が施されています。

標準モデルは18枚のパネルで構成され、上級モデルでは26枚が用いられます。これにより、真球に近づけることが可能となり、正確なレスポンスを実現しています。また、マイターのボールは「天然ブチル」を使用しており、弾みやすく飛びやすさが特徴です。

日本市場への進出

マイターは2004年に日本での代理店契約を結び、以後、日本のスポーツシーンでもその存在感を示してきました。特に、2006年から開始した水戸ホーリーホックとの提携は、Jリーグにおける重要なステップとなりました。2013年にはイミオがミトレブランドの独占販売権を取得し、日本国内における展開をさらに加速しました。

過去の契約クラブ

マイターは、数多くのクラブチームとの契約実績があります。J2リーグでは水戸ホーリーホックや松本山雅FC、J3リーグではFC琉球、小さなクラブからも広く支持を受けてきました。また、関東サッカーリーグにおいてもその存在感を示しています。

まとめ

マイターは豊かな歴史とともに、多様なスポーツ用品を展開してきたブランドです。サッカーボールをはじめ、様々なスポーツアイテムでその卓越した技術を証明し、今後もスポーツ界での重要な役割を果たし続けることでしょう。

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