Mk 77 (爆弾)

Mark77爆弾の概要

Mark77爆弾（マーク77ばくだん、Mark 77 bomb）は、アメリカ軍が使用する航空機搭載の焼夷爆弾であり、ナパーム弾に代わるものとして開発されました。この爆弾は、750ポンド（約340kg）の重さで、燃料148リットル（約415リットル）を内部に収納しています。燃料としては灯油が主成分で、ナフサを主成分とする多くのナパーム弾とは異なっています。

使用歴

公式には、アメリカ軍は2001年以降にナパーム弾を保有していないとされていましたが、イラク戦争の際にこのMark77爆弾が使用されたと報道されています。アメリカ国防総省はMark77を科学的にナパーム弾と見るべきではないとし、焼夷弾のカテゴリーに分類しています。そのため日本語では「着火性爆弾」として訳されることが一般的です。

ただし、時折この爆弾は白リン弾と混同され、「白燐兵器」と呼称されることもあります。これは、両者が持つ焼夷効果や使用の状況から来る誤解によるものです。

バリエーション

Mark77爆弾にはいくつかのモデルが存在し、燃料量や重量が異なるバリエーションが開発されています。以下に代表的なモデルを紹介します：

• - Mk 77 Mod 0: 総重量340kg、燃料416リットル
• - Mk 77 Mod 1: 総重量227kg、燃料284リットル
• - Mk 77 Mod 2: 内容不明（データが不足しているため記載なし）
• - Mk 77 Mod 3: 内容不明（データが不足しているため記載なし）
• - Mk 77 Mod 4: 総重量約230kg、燃料284リットル（湾岸戦争で用いられた）
• - Mk 77 Mod 5: 総重量約230kg、284リットルのJP-4/JP-5ジェット燃料に増粘剤を加えたもの（イラク戦争での使用実績あり）
• - Mk 78: 総重量340kg、燃料416リットル
• - Mk 79: 総重量454kg、燃料424リットル

これらのバリエーションは、爆弾の機能や効果を目的に応じて調整するために開発されたもので、それぞれ異なる特性を持っています。

登場作品

Mark77爆弾は様々なメディアにも登場しています。特にアニメ『バイオハザード: インフィニット ダークネス』では、内戦中の架空の小国「ぺナムスタン共和国」において、米軍がウイルスを滅菌処理するために投下されています。これにより、爆弾の存在やその影響がフィクション内でも描かれ、認知されることとなりました。

結論

Mark77爆弾は、アメリカ軍にとって重要な武器システムの一部であり、歴史的な背景や多様なバリエーションについて理解することは、その使用がいかに進化してきたかを知る手助けとなります。現代戦におけるその役割は依然として重要で、今後の運用や影響についても注目が集まっています。

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