Models IMON

IMON：日本の鉄道模型シーンを支える老舗ブランド

IMON（モデルスイモン）は、株式会社井門コーポレーションが運営する鉄道模型専門店チェーンおよび、そのブランド名です。1998年、原宿に第一号店をオープンして以来、大井、横浜、秋葉原、池袋、渋谷と店舗を拡大し、2021年には新宿店もオープンしました。秋葉原店には中古品・委託品を取り扱う専門店MONTAも併設されています。

IMONは単なる販売店ではありません。HOゲージを中心に、日本の狭軌鉄道（軌間1067mm）を忠実に再現した真鍮製鉄道模型の設計、製作、販売を自ら行っています。特に、12mmゲージの模型（IMONではHO1067と呼称）は主力商品であり、日本の鉄道ファンから高い評価を得ています。

模型車両だけでなく、線路システム、通電カプラー、伸縮カプラー、LED室内灯など、模型をよりリアルに、そして使いやすくするための様々な機能性パーツも開発・製造しています。これらは、IMONの模型をより魅力的にする重要な要素となっています。

さらにIMONは、廃業した同業他社の事業と商品を継承することで、日本の鉄道模型文化の維持・発展にも貢献しています。具体的には、以下の企業の事業と製品を引き継いでいます。

乗工社（2000年廃業）：1/87、12mmゲージの日本型車両製造で知られていました。「五反田工房」として、IMONのHO1067などの模型製造を担当していました。
有限会社福島模型製作所（2011年2月廃業、2023年9月8日登記閉鎖）：16番ゲージ車両やパンタグラフなどのパーツ製造で有名でした。「南品川工房」として、IMONのHO1067などの模型製造に携わっていました。
マッハ模型（株式会社マッハ、2022年6月閉店、2023年9月8日会社清算）：鉄道模型用塗料、プライマー、工具、エッチングパーツなどを製造・販売していました。IMONはMachブランド製品の販売を継承しています。
篠原模型店（株式会社篠原、2024年5月2日会社清算）：様々な鉄道模型用レールを製造・販売していました。「横浜工房」として、IMONのスーパートラックなど12mmゲージの線路製造を担当していました。

これらの事業継承は、IMONが単なる企業活動にとどまらず、日本の鉄道模型文化全体を支える役割を担っていることを示しています。また、2015年には日本鉄道模型の会から国際鉄道模型コンベンションの運営・開催も引き継いでいます。2019年には機芸出版社を子会社化しましたが、編集権は独立して維持されています。

IMONは、精密な模型製作技術と、日本の鉄道模型文化への深い理解を土台に、今後も日本の鉄道模型シーンをリードしていく存在となるでしょう。その活動は、単なるビジネスの枠を超え、日本の鉄道模型文化の継承と発展に貢献する重要な役割を担っています。

もう一度検索