N700i

FOMA N700i：手に馴染む機能美

2005年、NTTドコモから発売されたFOMA N700iは、NECが開発したFOMA対応の携帯電話です。同社のN901iCをベースに、価格を抑えつつ必要な機能を凝縮した、FOMA 700iシリーズの一つとして登場しました。

アークラインデザインと豊富なカラーバリエーション

N700i最大の特徴は、その洗練されたデザインです。アークラインをモチーフにした折りたたみ式ボディは、手に優しくフィットする形状で、片手での操作も容易でした。さらに、背面の外装パネルである「スタイルパネル」を交換することで、本体カラーを自由にカスタマイズできる「スタイルプラス」に対応。クリームチョコ、シルバー、ピンクの3色に加え、スタイルパネルで個性を演出できました。

高画質カメラと便利な機能

カメラ機能も充実していました。メインディスプレイには2.3インチQVGA+TFT液晶を搭載し、鮮やかな映像表示を実現。内蔵カメラは有効画素数11万画素のCCDカメラで、テレビ電話に最適化されていました。また、テレビ電話中に画面に表示されるアイコンをカスタマイズできる「デコレーションテレビ電話」機能も搭載。背面にも有効画素数103万画素のCCDカメラを搭載し、高画質な写真撮影が可能です。

さらに、NEC独自のポインティングデバイス「ニューロポインター」を搭載。FOMA N2051で初採用され、その後上位機種にも搭載されたこのデバイスは、直感的な操作性を提供しました。サブディスプレイには、視認性の高い「イルミネーション・ウィンドウ」を採用。着信やメール受信などを分かりやすく表示しました。外部メモリーにはminiSDカードに対応し、写真や音楽などのデータを保存することができました。

主要スペック

発売から不具合対応まで

N700iは2005年1月19日にTELEC、21日にJATEの審査を通過し、同年2月2日に発売予定が発表されました。そして、3月11日に正式に発売を開始。多くのユーザーに愛用されました。しかし、2006年1月25日には、基地局の改修の影響による通信不能という不具合が発生。この不具合は、ソフトウェア更新によって対処されました。この不具合はN700iだけでなく、同時期に発売された他の機種でも発生しており、ドコモとメーカーによる迅速な対応がなされました。

まとめ

FOMA N700iは、スタイリッシュなデザイン、高画質カメラ、そして使いやすさを両立した、バランスの取れたFOMA端末でした。価格を抑えつつ充実した機能を提供した点が評価され、多くのユーザーに支持されました。その後の機種開発にも大きな影響を与えた、重要なモデルと言えるでしょう。

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