N901iC

N901iC：スタイリッシュさと機能性を両立したFOMA端末

NECが製造したNTTドコモの第三世代携帯電話（FOMA）端末、N901iCは、2005年1月28日に発売されました。アークラインを採用した折りたたみ式デザインが特徴で、ピンク、水色、白、ダークブラウンの4色のカラーバリエーションが用意されていました。

デザインと機能

洗練されたデザインに加え、N901iCは数々の魅力的な機能を備えていました。2.3インチQVGA+TFT液晶ディスプレイは、従来機種よりも縦方向のドット数が多く、表示できる情報量が増加していました。背面には、有効画素数100万画素ながら200万画素相当の解像度を実現するスーパーCCDハニカムを搭載したカメラを備え、接写も可能です。カメラの画質向上だけでなく、テレビ電話機能も強化されており、レシーバ横には11万画素CCDデジタルカメラが搭載されていました。

さらに、ステレオスピーカーによる3Dサウンド、FeliCaによるiモードFeliCa対応（モバイルSuicaには非対応）、そしてニューロポインターやT9ダイレクトといった入力支援機能も搭載していました。抗菌加工が施されたボディも、衛生面を重視するユーザーにとって魅力的なポイントでした。

ドラマとのコラボレーション

N901iCは、人気テレビドラマへの出演でも注目を集めました。フジテレビ系ドラマ『離婚弁護士II～ハンサムウーマン～』では、天海祐希さん演じる主人公が、テレビ朝日系ドラマ『相棒』では水谷豊さん演じる主人公が、それぞれN901iCを使用していました。これらのドラマへの登場は、N901iCの知名度向上に大きく貢献しました。

開発から発売、そして不具合への対応

N901iCは、2004年11月17日に他の機種とともに開発が発表され、同年11月24日にJATEの審査を通過。翌2005年1月28日に発売されました。その後、2005年6月24日にはマイナーチェンジモデルであるN901iSが発売されています。

発売後、いくつかの不具合が報告されました。2005年6月6日には端末操作不能や再起動の問題が発生しましたが、ソフトウェア更新で対処されました。また、2006年1月25日には通信不能となる不具合が発生しましたが、これは基地局の改修による影響で、他の機種でも同様の不具合が発生しており、ソフトウェア更新で解決されました。これらの不具合への迅速な対応は、メーカーの信頼性を示すものでした。

N901iC：時代を彩った一台

N901iCは、当時としては先進的な機能を備え、スタイリッシュなデザインも相まって高い人気を博しました。ドラマへの出演も話題となり、多くのユーザーに愛用された機種と言えるでしょう。その歴史や機能、そして不具合への対応などを振り返ることで、N901iCが当時のモバイル社会にどのような影響を与えたのかを改めて理解することができるでしょう。関連機種としては、N900iSや後継モデルのN901iSなどがあります。

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