NEC製のFOMA対応
携帯電話、N905iは、
2007年11月28日に
NTTドコモから発売されました。mova N506iSII以来となる回転式2軸構造を採用したFOMA
端末の先駆けとして、高い注目を集めました。
抜群の操作性と高性能カメラ
N905i最大の特徴は、その独特の回転機構です。
端末を180度回転させることで、
ワンセグ放送を快適に視聴できます。さらに、凹凸のある押しやすいキーを搭載し、PCライクな操作感を提供しました。
カメラ機能も当時としては最先端でした。約520万画素CMOSセンサーによる高画質撮影に加え、顔検出オートフォーカス、被写体ブレ補正、6軸手ブレ補正といった機能を搭載。PictMagic IVによる自動シーン認識と画質補正機能も備え、誰でも簡単に高品質な写真を撮影することができました。動画撮影もVGAサイズ30fps、H.264形式に対応し、高画質動画の撮影と記録が可能でした。サブカメラも搭載し、ビデオ通話にも対応していました。
高精細ディスプレイと快適な通信
3
インチのフルワイドVGA液晶ディスプレイは、モバイルシャインビューEX液晶を採用することで、高輝度、高コントラスト、広視野角を実現し、鮮明で美しい映像表示を可能にしました。待受画面だけでなく、メール、ブラウザ画面、アイコン表示、フォントなどもVGAに対応し、快適な視認性を提供しました。
通信面では
FOMAハイスピードに対応し、最高受信速度3.6Mbpsを実現。iモードブラウザはタブ表示に対応し、複数のサイトを同時に閲覧可能でした。さらに
フルブラウザとして、NetFront社製と
ピクセルブラウザの2種類を搭載。用途に応じて使い分けることができました。「クイック検索」機能により、iモード、
フルブラウザ、メールの閲覧中に、調べたいことを即座に検索することができました。
音楽再生機能と豊富なプリインストールアプリ
ヤマハサウンド搭載により、高音質で音楽や
ワンセグ放送を楽しむことができました。
AAC、WMA、SD-Audioといった様々な音楽ファイル形式に対応し、長時間の音楽再生を実現しました(WMA約55時間、SD-Audio約85時間)。
N905iには、
翻訳アプリ、
地図アプリ、
Gガイド番組表リモコン、モバイルGoogleマップなど、多くの便利なアプリがプリインストールされていました。
ワンセグ機能も充実しており、字幕放送、クイックインフォ&スタイルチェンジ、連続視聴、タイムシフト再生、倍速再生といった機能に対応しました。
発売からソフトウェアアップデートまで
N905iは、
2007年11月1日に開発が発表され、同年
11月28日に発売されました。発売後、いくつかのソフトウェアアップデートがリリースされ、不具合修正や機能改善が行われました。アップデートの内容としては、
地図アプリ使用後の明るさ設定の自動変更、
ワンセグ再生中のバックライトの不点灯、メール作成時の強制再起動など、様々な問題点が修正されました。
まとめ
N905iは、回転式デザイン、高性能カメラ、高精細ディスプレイ、高速通信など、当時の最先端技術を盛り込んだ革新的な
携帯電話でした。発売から数年後もソフトウェアアップデートが継続されたことからも、その人気と影響力の大きさが伺えます。N905iは、日本の
携帯電話の歴史において重要な役割を果たした機種と言えるでしょう。