NACK AFTER5

NACK AFTER5（ナックアフターファイブ）は、埼玉県を放送対象地域とするFMラジオ局、NACK5で2004年 11月1日から2011年3月31日までの約7年間にわたり、月曜日から木曜日の夕方に放送されていた生ワイド番組です。番組の大きな特徴は、JR大宮駅西口に立つ商業ビル「アルシェ」の5階にあるサテライトスタジオ「スタジオ・アルシェ」から、一般の観覧が可能な公開生放送を行っていた点にあります。駅前からの放送は、多くのリスナーや通行人が番組の雰囲気を直接感じられる、開かれたスタイルを確立していました。

番組は、リスナー参加型の企画も積極的に行っていました。公式ウェブサイトを通じて、放送中のテーマに対するYesまたはNoの投票を受け付けていたほか、インターネット配信サイト「hithit.com」では、スタジオの様子を生中継で動画配信。さらに、一部のゲストコーナーについては、放送終了後も期間限定でアーカイブ視聴が可能となっており、多様なメディアを通じて番組を楽しむことができました。

放送時間は、開始当初の2004年11月から2005年 3月までは17時から20時25分までの3時間25分でしたが、2005年 4月以降は終了時刻が20時に繰り上がり、3時間番組として放送されました。この変更は、編成上の都合によるものでした。

番組の顔であるメインパーソナリティは、全期間を通じてケイザブローが担当しました。その隣を飾る女性パートナーは、番組期間中に数回交代しています。放送開始から2008年 3月までは佐藤多恵が務め、その後、2008年 3月からは小島麻子、2009年 3月からはMiO、そして番組終了までの2010年 4月からは、いとう麻見がそれぞれパートナーとして出演しました。ケイザブローや女性パートナーが番組を休む際には、他のNACK5パーソナリティなどがピンチヒッターとして登場することもありました。

多岐にわたるコーナーも番組の魅力の一つでした。夕刊各紙の記事を紹介する「夕刊TODAY」や、ニュースを深掘りする「クローズアップTODAY」といった報道系のコーナーから、埼玉西武ライオンズの最新情報を伝える「TODAY'S LIONS」（前身は「LIONS Report」）、自動車関連企業のスズキが提供する「SUZUKIのケイザブロー」のように、曜日ごとに異なる企画を展開するコーナーまで、様々な内容が盛り込まれていました。「SUZUKIのケイザブロー」内では、グルメや名言クイズ、街道エピソード紹介などがあり、一部企画は番組終了後も引き継がれました。また、「今日のおへそ」と題されたコーナーでは、街頭アンケートの結果報告、物の歴史、パーソナリティによる小芝居クイズ、リスナーサービス獲得交渉など、曜日ごとに趣向を凝らした企画が人気を集めました。その他にも、有名アーティストが選曲とそのエピソードを語る「イブニングセレクション」、最新のオリコンシングルランキングを紹介するコーナー（ここでは番組ADによるアカペラ披露も名物でした）など、音楽やエンターテイメント情報も充実していました。番組の終盤には、いとう麻見（MiOの時代もあり）が居酒屋のママに扮し、ケイザブローとの掛け合いで時事ネタなどを語る「今日のおつまみ」など、リラックスした雰囲気のコーナーもありました。これらのコーナーの中には、後番組である『夕焼けSHUTTLE』や、ケイザブローが担当した別の番組『SUZUKIのケイザブロー』に引き継がれたものもあります。

番組ウェブサイトは、放送期間中に何度かリニューアルされました。特に2009年 4月のリニューアルでは、サイトアドレスがNACK5の公式サイト内に統合されるとともに、「ニュースを通じて、街とコミュニケートしていく3時間」というキャッチコピーが新たに設定され、ケイザブローが番組冒頭でコールすることが恒例となりました。

レギュラー放送とは別に、スペシャル企画も実施されました。2008年から2010年にかけての毎年2月には、「NACK AFTER5 ライオンズスペシャル in 南郷」と題し、埼玉西武ライオンズの春季キャンプ地である宮崎県から生中継を行いました。これは、現地のケイザブローと千代綾香、そしてNACK5本社スタジオの女性パートナー、さらには本社側の男性ピンチヒッターによる二元中継という大規模なものでした。2011年も実施が予定されていましたが、現地近くの新燃岳の噴火による安全上の懸念、局の予算削減、そして番組自体の終了が決定していたことなどが複合的に影響し、中止となりました。代替として、キャンプ地の選手と電話をつなぐ企画が連日実施されました。

『NACK AFTER5』は、同じスタジオ・アルシェから放送されていた前時間帯の番組『NACK ON TOWN』（こちらも同日終了）や、土曜日の『HITS! THE TOWN』と共に、NACK5の公開生放送スタイルの中心を担いました。番組終了後、ケイザブローは日曜夕方に始まった新番組『SUNDAY BIRDS -遊びの天才-』を担当しました。

約7年間にわたり、夕方の時間帯に大宮の街角から地域の情報、音楽、エンタメ、そしてリスナーとの交流を届け続けた『NACK AFTER5』は、多くのリスナーにとって、一日を締めくくる大切な時間を提供した番組でした。

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