NETWORK™ -Easy Listening-

TM NETWORK|TM_NETWORKの10thアルバム『NETWORK™ -Easy Listening-』

TM NETWORK|TM_NETWORKのアルバム『NETWORK™ -Easy Listening-』は、2004年3月24日にリリースされました。この作品は、TM NETWORK|TM_NETWORKのデビュー20周年を迎える年に登場した重要なアルバムです。特に、2024年1月17日にリマスター版が再発売される予定であり、ファンの皆様にとっても特別な意味を持つ作品となっています。

このアルバムは「オリジナル・フルレングス・アルバム」として紹介されていますが、実際には新たに制作された曲は3曲のみです。残りの収録曲はリミックスされた旧曲や先行シングルが含まれており、特に「SCREEN OF LIFE」や「CASTLE IN THE CLOUDS」はその際の注目曲として位置付けられています。このアルバムでは、前作からのスタイルを刷新し、トランス要素が強調された音楽が特徴的です。

アルバムを引っさげて行われたライブツアー「DOUBLE-DECADE TOUR NETWORK」では、「JUST ONE VICTORY (OFFENSIVE VERSION)」や未発売の新曲「GREEN DAYS」が披露されました。これらの楽曲もトランスの影響を受けたものとなっており、ファンから高く評価されています。また、「SCREEN OF LIFE」や「PRESENCE」などは、思春期の少年を題材とすることが多いTM NETWORK|TM_NETWORKの楽曲の中では珍しく、団塊の世代へのメッセージを送る内容となっています。

録音と制作

録音に際しては、旧曲のリミックス選曲に特別な考慮がなされました。リミックスには時代性が強い曲は避け、先行シングルや新曲と共存できる選曲がされました。リミックス作業では、アレンジではなく、元のデータのアップグレードや修正、新機能の追加に焦点を当てました。このような手法は、デビュー当初からコンピュータの存在があったからこそ可能になったものです。

使用された楽器としては、シンセサイザーにはIndigo2やVirus KC、Roland Fantom-Sなどが主要機器として利用されました。ギターの音源は、実際の演奏ではなくコンピュータで必要な音を選び抜き編集する方法が取られ、ギタリスト自身も完成形を想像することが難しかったと言います。収録は全て小室のスタジオで行われ、歌入れはROJAM STUDIOで行われました。宇都宮は歌詞が強調されすぎないよう配慮し、フラットで平坦な歌唱法で録音されました。

音楽性とテーマ

今作の歌詞は、男の視点から世代間の問題を考えさせる内容になっており、上の世代にはエールを、下の世代には団塊世代の姿を伝えることを意図しています。木根は、「大人になるのも悪くない」とメッセージを送ることを願っており、小室も「聞き流しながら楽しんでほしい」と話しています。また、音楽性のコンセプトは「J-TRANC」や「トランシー」と名付けられ、視聴者にトランスを理解してもらう工夫がなされています。参考にしたのは、ポール・モーリアやリチャード・クレイダーマンのイージーリスニングの作品群です。

収録曲の解説

1. SCREEN OF LIFE -EXTENDED MIX-
36thシングルのアルバムバージョン。

2. LOVE TRAIN -EXTENDED MIX-
25thシングルのリミックスバージョン。コーラス部分が強調されています。

3. PRESENCE
本作のオリジナル楽曲で、世代間のメッセージが含まれています。

4. CASTLE IN THE CLOUDS -ALBUM MIX-
35thシングルのアルバムバージョン。

5. 風のない十字路 -ALBUM MIX-
36thシングルのアルバムバージョン。

6. TAKE IT TO THE LUCKY (金曜日のライオン) -ALBUM MIX-
もう一つの36thシングルのアルバムバージョン。

7. 君がいる朝 -ALBUM MIX-
35thシングルのカップリング曲。

8. TIME TO COUNT DOWN -LABO MIX-
リミックスされた22ndシングル。

9. nuworld
オリジナル楽曲で、ライブアイディアが盛り込まれています。

10. COME CLOSER
オリジナル楽曲。

これらの楽曲は、特にファンにとっては心に残る作品であり、TM NETWORK|TM_NETWORKの音楽の進化を感じることができる一枚となっています。

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