NINJA GAIDEN

NINJA GAIDEN (ニンジャガイデン)

『NINJA GAIDEN』は、テクモ（現コーエーテクモゲームス）のTeam NINJAが開発した忍者アクションアドベンチャーゲームです。通称「ニンジャガ」として知られ、1995年を最後に途絶えていた「忍者龍剣伝」シリーズを、3Dアクションゲームとして蘇らせた作品です。

概要

本作は、Xbox専用ソフトとして発売されました。タイトルは、元々海外での「忍者龍剣伝」の名称でしたが、本作から日本名も海外名に合わせています。日本ではXboxというプラットフォームの影響で販売数は伸び悩みましたが、海外では高い評価を受け、ミリオンセラーを達成しました。
キャッチコピーは「凄すぎて何が悪い。」。

Xbox 360でもプレイ可能であり、アップグレード版の『NINJA GAIDEN Black』やPS3版の『NINJA GAIDEN Σ』についても本稿で解説します。

2008年時点で、忍者龍剣伝シリーズを含む全シリーズの世界累計出荷本数は770万本を超えています。

ゲームシステム

『デッドオアアライブ3』の次にTeam NINJAが手がけた本作は、60fpsで動作します。『デッドオアアライブ』シリーズで培われた格闘ゲームのノウハウが活かされており、キャラクター同士の対戦に焦点が当てられた、スピード感と爽快感を追求したシステムが特徴です。

基本的には一対複数の状況で戦いますが、プレイヤーのアクションは一対一を前提としたものが多く、攻略にはシビアな操作が要求されます。その難易度の高さが批判されることもありましたが、同時にコアなファンを獲得しました。

基本システム

体力: プレイヤーキャラクターのHPを示す数値です。0になるとゲームオーバーになります。ブルーエッセンスの入手や回復アイテムで回復できます。
気力: 忍法の使用回数を示す数値です。0になると忍法が使えません。レッドエッセンスの入手や回復アイテムで回復できます。
エッセンス: 敵を倒すと出現するエネルギー球です。イエローはゲーム内通貨、ブルーは体力回復、レッドは気力回復に使用されます。絶技のチャージにも使われますが、その場合は効果が弱まります。
ムラマサ像・ムラマサショップ: 各地に存在する鍛冶屋ムラマサを模した像や、ムラマサ本人が経営するショップです。イエローエッセンスを渡すことで武器の鍛錬やアイテムの購入が可能です。難易度が高いほど必要なエッセンス量が増えます。
スカラベ: 各地に存在する黄金色の昆虫です。一定数をムラマサに渡すとアイテムを入手できます。
殲滅戦: 特定の場所で発生する、大量の敵と戦い続けるイベントです。敵の数は難易度によって異なり、最高難易度では120体もの敵が出現します。達成は必須ではありません。
基本操作: 弱攻撃と強攻撃があり、入力タイミングやスティック操作で攻撃が変化します。攻撃には「打撃技」と「投げ技」があり、「崩し」を持つ打撃技もあります。ガード状態を崩されるとダメージを受けることもあります。「裏風」は敵の攻撃を回避する動作ですが、タイミングを誤ると失敗します。

アクション

本作には多彩なアクションが存在しますが、ここでは頻繁に使用されるアクションについて解説します。

飛鳥返し攻撃: 壁を蹴って高く飛び上がり、落下を利用して攻撃する技です。威力が高く、攻撃中は無敵になります。
絶技: フィールドに浮遊するエッセンスを吸収して発動する強力な必殺技です。エッセンスの種類で段階が変化します。溜め動作で発動できることもあります。
飛燕: 空中から超高速で突進し、軌道上の敵を斬り捨てる技です。無敵時間がありますが、攻撃後に硬直時間があります。
飯綱落とし: 空中で敵を掴み、地面に叩きつける技です。威力が高く、周囲の敵も巻き込めます。投げ技の効かない敵には使用できません。
首切り投げ: 敵の頭部を掴んで投げ飛ばす技です。威力は低めですが、ガードされず、無敵時間があるため使いやすいです。飯綱落とし同様、小型・大型の敵には使用できません。
捌きの法: ガード中に敵の攻撃を受ける寸前に発動するカウンター技です。タイミングが重要で、「崩し」や「投げ」には対応できません。

武器

様々な武器が登場しますが、ここでは物語に深く関わる武器について説明します。

龍剣/真・龍剣: 龍の一族に代々伝わる魔を切り裂く刀です。ハヤブサの初期装備で、勾玉をはめ込むことで「真・龍剣」に進化します。様々な技があり、扱いやすいのが特徴です。
魔刀黒龍丸: 黒龍の骨から作られた魔刀です。凶悪な魔力を持つため封印されていました。ゲーム中では最強の武器ですが、入手タイミングが遅いです。

忍法

気力を消費して発動する特殊能力です。レベルアップで威力や範囲が強化されます。

鬼火の術: プレイヤーの周囲に炎の球体を発生させる忍法です。
火炎龍の術: 前方に火炎弾を放つ、最も威力の高い忍法です。
氷刃殺の術: 自分を中心に氷の竜巻を発生させる忍法です。
百雷鎚の術: 周囲の敵を雷撃で攻撃する忍法です。

Σでの変更点

PS3版の『NINJA GAIDEN Σ』では、難易度が見直され、謎解きの簡略化や新たなアクションが追加されました。弓の空中撃ちや回復アイテムのクイック使用が可能になり、一部ステージがカットされています。また、SIXAXISコントローラを使った忍法強化操作や、PLAYSTATION Networkによるカルマランキング、追加コンテンツ「サバイバルモード」などが追加されています。

ストーリー

主人公はリュウ・ハヤブサ。時系列はファミリーコンピュータ版『忍者龍剣伝』以前の物語です。

龍の一族の末裔であるリュウは、父ジョウから「龍剣」を託され、隼の里を守っていました。しかし、ある日、里が襲撃され、魔刀「黒龍丸」を奪われてしまいます。リュウは黒龍丸を取り戻し、同胞の仇を討つため、単身ヴィゴル帝国へ乗り込みます。

世界観

隼の里: 龍の一族が暮らす里。魔刀「黒龍丸」が封印されています。
神聖ヴィゴル帝国: 神聖皇帝を元首とする専制国家。黒龍丸を求めて隼の里を襲撃します。
ヴィゴル軍: 神聖ヴィゴル帝国の軍隊。特殊部隊MSATも傘下にあります。
魔神: 血の呪いで自我を失った化け物。
重鬼卿: 魔神になっても自我を保っている者たちの総称です。
地蜘蛛一門: 隼一門を敵視する忍者衆です。

キャラクター

リュウ・ハヤブサ: 本作の主人公。龍の一族の末裔。父から預かった龍剣で戦います。
レイチェル: 魔神ハンター。魔神の血を引いています。妹アルマを探しています。
影一門頭領ムライ: リュウの叔父。隼一門を破門されています。
あやね: ムライの配下。リュウをサポートします。
呉葉: リュウの幼馴染の巫女。ドークに殺されます。
ムラマサ: ヴィゴル帝国の鍛冶屋。武器の鍛錬をしてくれます。
ガモフ: ヴィゴル帝国の特務調査官。黒使大兄の部下です。
ダイナモ: 特殊部隊MSATのボス。
将門: 隼の里を襲撃した赤武者。
ドーク: 重鬼卿の一人。黒い鎧をまとっています。
アルマ: レイチェルの妹。重鬼卿です。
マルバス: 皇帝の護衛役を務める重鬼卿。
ニケ: マルバスの手下である重鬼卿。破壊の神。
イシュタロス: マルバスの手下である重鬼卿。創造の神。
ヴィゴル神聖皇帝: ヴィゴル帝国の元首。黒龍丸を狙っています。
黒使大兄: ヴィゴル帝国の謎の権力者。物語の黒幕。
魔神ムライ: 黒龍丸を手にして魔神化したムライ。本作のラストボス。

開発

本作の開発には、『真・三國無双』のシステムが参考にされています。

ハリケーンパック

発売後、Xbox LIVEで無料配信されたダウンロードコンテンツです。敵キャラクターやコスチューム、武器が追加されました。

NINJA GAIDEN Black

オリジナル版にハリケーンパックの要素を加え、ミッションモードや難易度調整がされたアップグレード版です。アーケード版『忍者龍剣伝』が遊べるようになっています。

NINJA GAIDEN Σ

『NINJA GAIDEN BLACK』をベースにしたPS3版です。レイチェルのプレイステージが追加され、映像もフルハイビジョン化されました。

NINJA GAIDEN Σ PLUS

『NINJA GAIDEN Σ』をベースにしたPlayStation Vita版です。初心者向け難易度「ヒーローモード」が追加され、タッチ操作や背面操作が導入されました。

スタッフ

NINJA GAIDEN / NINJA GAIDEN Black
プロデューサー: 板垣伴信
ディレクター: 板垣伴信
美術監督: 松井宏明
開発: Team NINJA
NINJA GAIDEN Σ
プロデューサー：江川弥寿生
ディレクター：早矢仕洋介
開発: Team NINJA

外部リンク

NINJA GAIDEN BLACK公式サイト
NINJA GAIDEN Σ公式サイト
NINJA GAIDEN Σ PLUS公式サイト
* 【NINJA GAIDEN: マスターコレクション】 NINJA GAIDEN Σ - Steam

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